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区別
「区別〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
区別の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
い平面を、ただ、際限もなく広げている。それがまた、右京左京《うきょうさきょう》の
区別なく、どこも森閑と音を絶って、たまに耳にはいるのは、すじかいに声を飛ばすほと....
「路上」より 著者:芥川竜之介
恁《こ》うした画の講釈をし始めた。
「一概に春画と云いますが、まあざっと三種類に
区別するのが至当なので、第一は××××を描いたもの、第二はその前後だけを描いたも....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
る必要はありますまい。
「ではこの『より善い半ば』や『より悪い半ば』は何を標準に
区別しますか? こう言う問題を解決する為には、これも度たび申し上げた価値論へ溯《....
「或る女」より 著者:有島武郎
なくその柔和な多恨な目を大きく見開いてまんじりと倉地を見やっていた。それは男女の
区別を知らぬ無邪気な目とも見えた。先天的に男というものを知りぬいてその心を試みよ....
「片信」より 著者:有島武郎
っては、あるいは邪魔になる者ではないかと考えうるということを付言しておく。そんな
区別をするのは取り越し苦労だ。現在の問題だけを(すでに起こりかかりつつある将来の....
「星座」より 著者:有島武郎
俺は今日は練習のために演説をやったんじゃないからな。冗談と冗談でない時とはちっと
区別して考えるがいいんだ」
園が西山のいきまくのを少し恥じるように書物の方に眼....
「想片」より 著者:有島武郎
ば、それはその人の生命のゆゆしい退縮である。マルクスはその生命観において、物心の
区別を知らないほどに全的要求を持った人であったということができると私は思う。私は....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
られた。 突然、ど、ど、ど‥‥という音が――運動が(そういう場合、音と運動との
区別はない)天地に起こった。さあ始まったと私は二つに折った背中を思わず立て直した....
「親子」より 著者:有島武郎
先と思わなければならぬという意識が、父の胸にはわだかまっているのだ。いわば公私の
区別とでもいうものをこれほど露骨にさらけ出して見せる父の気持ちを、彼はなぜか不快....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
も少しそれを持っていたばかりだ。 義人、偽善者、罪人、そうした名称が可なり判然
区別されて、それがびしびしと人にあてはめられる社会から私が離れて行ったのは、結局....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
時代の末期――今から約四百|余年の昔でございます。もちろんこちらの世界には昼夜の
区別も、歳月のけじめもありませぬから、私はただ神さまから伺って、成るほどそうかと....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
を構成するものは、所謂自動書記と称する方法で受信したものである。これは直接書記と
区別せねばならない。前者にありては、霊媒はペン又は鉛筆を執るか、若くは片手をプラ....
「蜜柑」より 著者:芥川竜之介
かった。それから彼女の服装が不潔なのもやはり不快だった。最後にその二等と三等との
区別さえも弁えない愚鈍な心が腹立たしかった。だから巻煙草に火をつけた私は、一つに....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
くなりて、密かに我腕を我と握りて打笑みたり。この頃の考えには学者政治家などという
区別の考えはなく、豪傑英雄という字のみ予が胸にはありしなり。さりければなおさらに....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、※。 式の当日は賑やかなことや、馬鹿騒ぎはせぬ様にし、またこの日が平日と特に
区別の無い様にしようとの希望であった。しかし実際においては、この日こそファラデー....