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区域
「区域〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
区域の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
にょ》は浪乗《なみの》りなどを試みていた。しかしきょうは人かげもなければ、海水浴
区域を指定する赤旗《あかはた》も立っていなかった。ただ広びろとつづいた渚《なぎさ....
「或る女」より 著者:有島武郎
んな秘密が潜んでいるかだれも知る人のないその内部は、船中では機関室よりも危険な一
区域と見なされていただけに、その入り口さえが一種人を脅かすような薄気味わるさを持....
「親子」より 著者:有島武郎
癪にさわったのだ。 「おい早田」 老人は今は眼の下に見わたされる自分の領地の一
区域を眺めまわしながら、見向きもせずに監督の名を呼んだ。 「ここには何戸はいって....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
まで近く一致しているのは注意すべきことである。すなわち、始めに土星の全物質が広い
区域に広がって、しかして軸のまわりに回転していたという仮定から出発している。それ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
、街頭や電車内に見受ける。軍公務通勤者以外は切符を売らない。 ◯三月十日に焼けた
区域は随分広いらしい。 わかっているものだけでも、九段上、番町界隈、銀座一丁目....
「海底大陸」より 著者:海野十三
か。海底大陸は、実数はまだわからぬが、天涯から飛来する宇宙線も、ついにとどかない
区域なのである。だから海底超人は、字宙線のあじを知らないで四千年近くのながい年月....
「骸骨館」より 著者:海野十三
に放っておかれ、今日となった。同じ形の、たいへん背の高い工場が、六万坪という広い
区域に一定のあいだをおいて建てられているところは殺風景そのものであったし、それに....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
話が出ればつまり彼である。これは未荘だけでそう言っているのではない、この辺百里の
区域の内は皆そうであった。人々はほとんど大抵彼の姓名を挙人老爺だと思っていた。そ....
「鴨猟」より 著者:芥川竜之介
ないのが大いに嬉しいと見えて、「えらい、このごろの鴨は字が読めるから、みんな禁猟
区域へ入ってしまう」などと手を叩いて笑っていた。しかもまた、何だか頭巾に似た怪し....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
本舞台として巣鴨・池袋・滝の川・王子・本郷に跨がる半円帯で、我々郊外生活者の遊歩
区域が即ち『八犬伝』の名所旧蹟である。一体大塚城というのはドコにあったろう? そ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
なれば、極めて複雑なり。ゆえに判定し難し。もしまた、偶然と必然と果たして判然たる
区域あるにおいては、その間に判然たる分界を定むることを得べき理なり。しかるに、昨....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
の事実のみで、いずれを見ても、みな似たり寄ったりのものであります。要するに、その
区域が狭隘であるから同一の事実がたくさんありますが、その割合に実際これを研究する....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
、仏像および仏書を収集せる一館あり。仏像の部にはインドの部、シナの部、日本の部の
区域ありて、日本の部のみにても絵像、木像、金像、仏器、仏壇等、幾百種あるを知らず....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
園多く、なんとなく清閑を覚ゆ。ただし、中央一部の市街はシドニーに譲らざるも、その
区域を離るるときは田舎市街のごとし。両市は万事に競争の態度をとり、メルボルン人は....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
部郎中・端華如等をしてその事務を処理させた。 当時の北京は各国軍がそれぞれ駐屯
区域を定めていたのだが、日本軍駐屯の北城地域が最も平和で住民が安居し、ロシヤ、フ....