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医師
「医師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
医師の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:芥川竜之介
内供の禿《は》げ頭を見下しながら、こんな事を云った。
――痛うはござらぬかな。
医師は責《せ》めて踏めと申したで。じゃが、痛うはござらぬかな。
内供は首を振っ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
焦げるかと思う御気色《みけしき》になりました。元よりその時も御枕もとには、法師、
医師、陰陽師《おんみょうじ》などが、皆それぞれに肝胆《かんたん》を砕いて、必死の....
「或る女」より 著者:有島武郎
》れないではいられなかった。葉子の父は日本橋ではひとかどの門戸《もんこ》を張った
医師で、収入も相当にはあったけれども、理財の道に全く暗いのと、妻の親佐《おやさ》....
「或る女」より 著者:有島武郎
忍びながら葉子はひとり苦しまねばならなかった。
ある日葉子は思いきってひそかに
医師を訪れた。
医師は手もなく、葉子のすべての悩みの原因は子宮|後屈《こうくつ》症....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
た。産婆も、後から駈けつけてくれた医者も、顔を見合わして吐息をつくばかりだった。
医師は昏睡《こんすい》が来る度毎に何か非常の手段を用いようかと案じているらしかっ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
今のが、その、河野ッてえのの母親かね、静岡だって、故郷あ、」 「ああ。」 「家は
医師じゃねえかしらん。はてな。」 「どうした、め組。」 とむぞうさに台所へ現わ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
アの王侯たとえばバクタン(Bakhtan)王のごとき人々すら、わざわざエジプトの
医師の処方を求めによこしたくらいである。後代にはまたペルシアの諸王も彼らの医学上....
「絵本の春」より 著者:泉鏡花
れて、組屋敷の陪臣は、行水、嗽に、身を潔め、麻上下で、主人の邸へ持って行く。お傍
医師が心得て、……これだけの薬だもの、念のため、生肝を、生のもので見せてからと、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
た。しばらく過ぎてからその事が発見されて村中の大騒ぎとなりました。何にしろ附近に
医師らしいものは居ない所なので、漁師達が寄ってたかって、水を吐かせたり、焚火で煖....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
歳の時帰国して学位を受け、やがて牛津を離れたが、健康が尚お全くすぐれない為めに、
医師の勧めに従って、田舎牧師たるべく決心し、アイル・オブ・マンのモーグフォルド教....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
。天の助けがあるから自分は眼病をなおした上で無類の名画をかいて見せると勇み立って
医師の所にかけつけて行きました。 王子も燕もはるかにこれを見て、今日も一ついい....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
予は越後三条の生れなり。父は農と商を兼ねたり。伯父は春庵とて
医師なり。余は父よりは伯父に愛せられて、幼きより手習学問のこと、皆な伯父の世話な....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、初めには物忘れがひどくなり、その後は時々|眩暈を感ずるようになった。翌年には、
医師の勧めで研究をやめた。けれども講演だけは時々していた。これもその翌年からはや....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
気の中にさえ立ちこめているようだった。移住のはじまったころ、ドイツのある偉い祈祷
医師がこの場所に魔法をかけたのだというものもあるが、またあるものは、ヘンドリック....
「活人形」より 著者:泉鏡花
絶息したる男あり。年は二十二三にして、扮装は好からず、容貌いたく憔れたり。検死の
医師の診察せるに、こは全く病気のために死したるにあらで、何にかあるらん劇しき毒に....