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「医王〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

医王の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
開けたものにとっては、この世界につまらぬものは一つとして存在していないのです。「医王の眼には百草みな薬」です。つまらぬというのは、ものがつまらぬとか、話がつまら....
薬草取」より 著者:泉鏡花
艸 大小諸樹 「もし憚ながらお布施申しましょう。」 背後から呼ぶ優しい声に、医王山の半腹、樹木の鬱葱たる中を出でて、ふと夜の明けたように、空|澄み、気|清く....
「緑の騎士」ノート」より 著者:宮本百合子
のメニュエルに介抱される メニュエルとリュシアンの感情 p.114 ナンシイの名医王党派デュ・ポワリエ氏 ○(舞踊会)の chapter ド・シャトレール夫人....
星女郎」より 著者:泉鏡花
を離れた、峠の絶頂、馬場の真中、背後へ海のような蒼空を取廻して、天涯に衝立めいた医王山の巓を背負い、颯と一幅、障子を立てた白い夕靄から半身を顕わして、錦の帯は確....
地上」より 著者:島田清次郎
子は立って彼の傍に近寄った。 「向うの山脈はあれは何という山だ」 「あの近い方は医王山でございましょう」 霞んだ深い夜気に山岳はくっきりと山肌を露わして、全山....
遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
木のありかをも見出し得ずしてやみたり。 というもの。三州奇談に、人あり、加賀の医王山に分入りて、黄金の山葵を拾いたりというに類す。類すといえども、かくのごとき....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ところの煩いを救うにあるのである。即ちこの にいることは出来ない。じつに如来は大医王である。その薬は八万四千の法薬でもって衆生の八万四千の煩悩を救うのであるから....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
するときは、仏教の方、別主義の宗多し。これ釈迦の本意にして、その言に、「われは大医王なり、病に応じて薬を与う」といえり。すなわち、人の病症一つならざれば、これを....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
みの利くところを見せて泥を吐かせてしまおう胸算。足場ばかり見廻している。 山は医王山の幽翠を背負って、閑古鳥でも啼きそうにさびていた。 厄年の男女がふめば厄....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
動車で行くのだが、ぼくは人力車を雇って、夜明けに宿を出たものだった。そして藍坂の医王寺跡に立ったり、佐藤兄弟の碑の前で俥を降りたり、そんなことも、今になってみる....
幼年時代」より 著者:室生犀星
などと私はよく姉と一しょの床にはいって寝るのであった。姉はいろいろな話をした。医王山の話や、堀武三郎などという、加賀藩の河師の話などをした。 加賀藩では河師....
不思議な国の話」より 著者:室生犀星
そのころ私は不思議なこころもちで、毎朝ぼんやりその山を眺めていたのです。それは私の市街から五里ばかり隔った医王山という山です。春は、いつの間にか紫ぐんだ優しい色でつつまれ、斑ら牛のように....
日本の伝説」より 著者:柳田国男
大抵はお寺の前の池、または神社の脇にある清水です。東京に一番近い所では上高井戸の医王寺、ここの薬師様には眼の悪い人がよくお参りをしに来ますが、その折にはいつも一....