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十二段
「十二段〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
十二段の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
まぬ時であったが、おちついた信玄の命令にしたがって勇躍敵にあたった。信玄は陣形を
十二段に構え、迂廻軍の到着迄持ちこたえる策をとり、百足の指物差した使番衆を諸隊に....
「モスクワ印象記」より 著者:宮本百合子
はしに、日本女の部屋があった。下足場に棕梠がおいてある。そこから日本女の室まで七
十二段、黒・赤・緑花模様の粗末な絨毯がうねくり登っている。昇降機はない。あっても....
「みごとな女」より 著者:森本薫
、おんなし。 真紀 昨日はお天気だったが明日は雨だろう、とか、家の二階の梯子段は
十二段だけれどあんたんところは何段ですって話だの、そんな話ばかりかい。 あさ子 ....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
駄七十五銭で、十四五本ぐらいずつ紮げましてこれを牛の脊で持って来るのを、組揚げて
十二段にして出しますが、誠に危い身の上でございます。筏乗は悪く致すと岩角に衝当り....
「徒然草の鑑賞」より 著者:寺田寅彦
一義と第二義を判別し、末節を放棄して大義に就くを得るということを説いたのには第百
十二段、第二百十一段などのようなものがある。反対にまた、心の自由を得ない人間の憐....
「牛鍋からすき焼へ」より 著者:古川緑波
しい頃のことである。京都へ興行に行った時、谷崎潤一郎先生に連れて行っていただいた
十二段家の鍋だ。終戦直後のことで、まだ自動車も乏しく、南座からそこ迄、人力車で行....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
て、閑古鳥でも啼きそうにさびていた。 厄年の男女がふめば厄難をはらうという、四
十二段、三十三段の石段を上ると、日和佐川のはけ口から、弧をえがいている磯の白浪、....
「山の人生」より 著者:柳田国男
ずかずつ働いて、始終|輪廓が固定しなかったというのみである。 例えば浄瑠璃の「
十二段|草子」は、ほとんと『義経記』と同じころに今の形が整うたものかと思うのに同....