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「十分の一〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

十分の一の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
いる。が、幾晩も電燈の光りに推敲《すいこう》を重ねた小説はひそかに予期した感銘の十分の一も与えていない。勿論彼はN氏の言葉を一笑に付する余裕《よゆう》を持ってい....
」より 著者:犬田卯
ったとはいうものの、遺族にとってはおやじが八年間遊んで使った金に比すれば、それは十分の一にも相当しないと零した位で、かなりあった土地もおおかた抵当に入ってしまい....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
の地積三百四十五万五千八十マイル、人口七百十二万人ありとす。その大きさは欧州より十分の一小なるのみ。そのうち、政治上の統一を有する豪州は左の諸州に分かる。 (一....
デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
デンマークは欧州北部の一小邦であります。その面積は朝鮮と台湾とを除いた日本帝国の十分の一でありまして、わが北海道の半分に当り、九州の一島に当らない国であります。....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
の腕となり脚となって働こうと思っていた。しかし不幸にも敵弾をうけて、今では平生の十分の一の力もない。自分が生きていたのでは、川上機関大尉が、自由に活動できない。....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
かもしれないね」 「これは困った。われわれは、高度三百キロメートルどころか、その十分の一にも足りない高度の成層圏飛行で、今しきりに冷汗をかいているのですからなあ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
らなくなることから始まって変になり、医師にかかった。医師がしらべてみると白血球が十分の一位に減り、赤血球は三分の二に減じていた。そのうちに毛髪がぬけ始め、背中に....
怪星ガン」より 著者:海野十三
にも暑さにも強い。 ガン人は地球人が呼吸困難を感じはじめるくらいの空気密度の五十分の一の大気中で、平気で生きつづける。そのほか、地球人の目には感じない光りが、....
火星探険」より 著者:海野十三
、今日だって大陸の形などよく見えやしない。火星の水蒸気は、地球の水蒸気と比べて二十分の一しかない。その割に、火星の表面がぼんやりしているわけは、もう一つある。そ....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
げ、活発な論議を行ったところもある。但し教授の説に敬意と賛意を表する学者たちが、十分の一反対し、或いは疑問を持つ者たちが十分の七興味ありとして、賛否を述べないも....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
た。これくらい、堅固で安全な要塞は、他にない。なにしろキンギン国では、世界の富の十分の一にあたるという巨大な費用をかけて、この大要塞を作りあげたのであった。 「....
発明小僧」より 著者:海野十三
達出来やせん。」 小僧「そう思うのが、認識不足ですよ。鉄の切手を使えば、今までの十分の一の時間で配達が出来ます。」 逓相「法螺を吹くなよ。」 小僧「本当ですよ、....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
る。昔も相当に繁昌したのではあろうが、所詮は蕭条たる山上の孤駅、その繁昌は今日の十分の一にも及ばなかったに相違ない。 満巻上人のむかしは勿論、曾我五郎の箱王丸....
年賀郵便」より 著者:岡本綺堂
見ないことはないが、それは平日よりも幾分か人通りが多いぐらいの程度で、明治時代の十分の一、ないし二十分の一にも過ぎない。 江戸時代のことは、故老の話に聴くだけ....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
われるが、その昔、かの鳥熊の芝居見物に出かけた我々の艱苦にくらべると、殆んどその十分の一にも足らぬように思われる。鳥熊の春木座は午前七時に開場して、午後四時ごろ....