千畳敷[語句情報] » 千畳敷

「千畳敷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

千畳敷の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
つもん》を大人しく聴いた。なお女中の話では、柳吉はひそかに娘を湯崎へ呼び寄せて、千畳敷や三段壁など名所を見物したとのことだった。その父性愛も柳吉の年になってみる....
大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
するなどの事があって、大いに気勢を挙げ、大阪方可なり強気であったが、家康天守閣、千畳敷などを砲撃して、秀頼母子を威嚇し、結局の媾和条件は、次ぎの通りであった。 ....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
ちぶれたにも落ちぶれないにも四畳半といえば、四畳半、三方の壁の破れから先は天下の千畳敷に続いている。その秣を積んだような畳の中央に虱に埋まったまま悠々と一升徳利....
天守物語」より 著者:泉鏡花
、細道じゃ。 時に棟に通ずる件の階子を棟よりして入来る、岩代国麻耶郡猪苗代の城、千畳敷の主、亀姫の供頭、朱の盤坊、大山伏の扮装、頭に犀のごとき角一つあり、眼円か....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
代であった。するとどやどやと嵐山見物の一群が押よせ、さアずっとお通りなはれ、奥は千畳敷や、中銭はいらんといいながら、その中でも一番厚かましい老婆が私と私の隣との....
南地心中」より 著者:泉鏡花
斜めに太陽の光を浴びつつ、白泡立てて渦いた、その凄かった事と云ったら。 天守の千畳敷へ打込んだ、関東勢の大砲が炎を吐いて転がる中に、淀君をはじめ、夥多の美人の....
魔王物語」より 著者:田中貢太郎
ある巌石の峨々と聳えた山で、五十丁ばかりも登った処に三|次若狭守の館の跡だと云う千畳敷と呼ぶ処があった。そして、また二十丁ばかりも往くと三次殿の塚と云う五輪の塔....
文学以前」より 著者:豊島与志雄
を見届けんがため、宮本武蔵は家老木下将監の内命を受けて、この陰々たる天主閣、下が千畳敷、二重が八百畳、三重が六百畳、四重が四百畳、五重が百畳敷、その頂上へ登った....
食道楽」より 著者:村井弦斎
十畳にしたい、十畳では狭い十二畳にしたいと何処《どこ》までも慾望を進めていったら千畳敷の座敷へ入っても満足の心は起りません。幸福とは何であるといえば自《みずか》....