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「千羽鶴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

千羽鶴の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河明り」より 著者:岡本かの子
と投げ皺められて七宝配りの箔が盛り上っている帯を掬い上げながら、なお、お納戸色の千羽鶴の着物や、源氏あし手の着物にも気を散らされながら、着物と帯をつき合せて、 ....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
行の新月色に、眼も眩ゆい春霞と、五葉の松の刺繍を浮き出させた裲襠。紫地、羽二重の千羽鶴、裾模様の振袖三枚|襲ねの、まだシツケの掛かっているのを逆さに着せて、金銀....
ひな勇はん」より 著者:宮本百合子
んでから家にかえった――。こんな様なまるで恋中の様な日は毎日毎日つづいた。そして千羽鶴をおって糸を通す針で小指をついたんで母はんに紅絹《もみ》でつつんでもらった....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
音も清々《すがすが》しく、冬晴れの真ッ青な空へ雪白をちらして、応挙《おうきょ》の千羽鶴《せんばづる》のように群れ立つのへ、 「ピピイッ」 鋭い口笛につれて、将....
画室談義」より 著者:上村松園
てこな格好であろうと自分ながらそう思います。 狩野探幽でしたか、あるお寺の襖に千羽鶴を描くのにいろいろと自分の姿態を映した話がありましたが、画描きというものの....
夫人利生記」より 著者:泉鏡花
くしと見れば可い。 天人の舞楽、合天井の紫のなかば、古錦襴の天蓋の影に、黒塗に千羽鶴の蒔絵をした壇を据えて、紅白、一つおきに布を積んで、媚かしく堆い。皆新しい....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
しい竜宮を色で象嵌に透かして、片面へ、兎を走らす。……蓋は黄金無垢の雲の高彫に、千羽鶴を透彫にして、一方の波へ、毛彫の冴で、月の影を颯と映そうというのだそうです....