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半兵衛
「半兵衛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半兵衛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おしの」より 著者:芥川竜之介
つ」に指をからめたり離したりしている。
「わたくしは一番《いちばん》ヶ|瀬《せ》
半兵衛《はんべえ》の後家《ごけ》、しのと申すものでございます。実はわたくしの倅《....
「什器破壊業事件」より 著者:海野十三
こうものなら、たいへんなことになることが予て分っていたから、誰も彼も、一応知らぬ
半兵衛を極めこんでいたことである。 ところが、或る日――星野老所長は、風間光枝....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
であると甚だ恰好が悪い。あとできっと旦那さまに叱られる。台所の者もみな心配して、
半兵衛という若い者がどこかで見付けて来るといってさっきから出て行ったが、それもま....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
本橋の木綿店の通い番頭のせがれに生まれて、彼が十三、妹のお粂が五つのときに、父の
半兵衛に死に別れた。母のお民は後家を立てて二人の子供を無事に育てあげ、兄の半七に....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
と、自分等も咽の渇くのを我慢して、焚火に噛《かじ》り着いていたいため、知らぬ顔の
半兵衛を極《き》め込んでいたものと見える。 一行は手分けをして、雨に濡《うるお....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
、どこにどうしてござろうぞ。いまさら帰らぬことながら、わしというものないならば、
半兵衛《はんべえ》様もお通に免《めん》じ、子までなしたる三勝《さんかつ》どのを、....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
み、「御大将は何処に在しますぞ」と探し廻って、信長のいるすぐ側迄来たところ、竹中
半兵衛の長子久作|之を見とがめ、味方にしては傍目多く使うとて、名乗りかけて引き組....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
そう。」とHさんもうまく遣る。 「それに町長も町長でがさあ。そうなれば知らぬ顔の
半兵衛さんだ。山高でフロックコートで、お従者を連れてすうと素通りで、や、SS、気....
「光の中に」より 著者:金史良
がええぞ、一度でも出会したなら、貴様の首ねっこはもうねえと思うんだぞ、やい、この
半兵衛野郎!」 「え、
半兵衛?」私は驚いて問い返した。 「そうです」彼は息を切ら....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
この屋敷が建てられたのは、正保年間のことであって、慶安謀反の一方の将軍、金井
半兵衛正国がずっと住んでいたということであった。で、恐らく地下室は、その時分に造....
「紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
」 「全く智恵がありませんな」こう云って横から口を出したのは、商人で医者を兼ねた
半兵衛であった。村田というのがその姓で、聞き香、茶の湯、鞠、※花、風流の道に詳し....
「正雪の遺書」より 著者:国枝史郎
、忠弥等と一緒に刑を受けた。京都へ乗り込んだ加藤市左衛門も、大阪方の大将たる金井
半兵衛も吉田初右衛門も、それぞれその土地の司直の手で、多少の波瀾の後で捕らえられ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
暴力的な侵略がはじまったら、これはもう無抵抗、無関心、お気に召すまま、知らぬ顔の
半兵衛にかぎる。 戦争などゝいうことが、つまらぬものであることはすでに利巧な人....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
その気持は、わかるね。お酒に酔っ払った勢いで、シャレのめしたんですよ。知らぬ顔の
半兵衛とね。だから、覚え易いでしょう。ほらね、知らぬ顔の
半兵衛の白河半平、アッハ....
「十万石の怪談」より 著者:佐々木味津三
いずれも御気に入りの近侍の林四門七と、永井大三郎と、石川六四郎と、そうして多々羅
半兵衛の四人だった。 声はない……。 言葉もない……。 主従五つの影は、身....