半永久的[語句情報] »
半永久的
「半永久的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半永久的の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
銀座に来ると模様がガラリと違う。 地震前から持ち越しの永久的大鉄筋の間に、
半永久的の上等なバラックが犇《ひしめ》き並んで、見様《みよう》によっては昔の銀座....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
い老紳士の姿を、廊下でもサルンでも一度も見たことはなかった。彼は部屋を決める時、
半永久的に床を自分の趣味で張りかえ、壁紙や窓帷も取りかえて、建築の基本的なものに....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
促した。ハンプテンなる人物は船舶税の納入を拒否した。そしてチャールズ一世は議会を
半永久的に解散して了った。――こうしたわけでホッブズ倫理学は、イギリス・ブルジョ....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
ない事も、明かに首肯さるる次第であります。 コンドルは小生の妻ノブ子を責め落す
半永久的手段の第一着手として、或る日隙を見て愛児嬢次を誘拐して見世物師に売り飛ば....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
昔から言い慣らわして来た言葉を拾い出したものでありますが、またこの他に刹那的又は
半永久的もしくは永久的に現われる意志や性格又はそれ等のすべてを綜合した鼻の表現と....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ないとすれば、そうした大衆は、このデモクラシー的に表現される限りの大衆は、或いは
半永久的に之を覚る機会を有たないかも知れない。つまり之は結局に於て、決定的な時期....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
うこれ等暴力団が後日釈放された暁に仇をしはしないか、ということだから、この検挙は
半永久的に続くのでなければ何にもならぬ。今後の代々の総監の手腕を評価するバロメー....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
ックと機関説 犬養総裁が首相官邸の椅子の上で非業の死を遂げて以来、政友会はほぼ
半永久的に政権から見放されたように見える。斎藤内閣が辞職した時、せめて連立内閣で....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
ろ皇軍の総反撃のはじまるころだ。今ごろ、はじまっているかも知れん。敵さんの物力で
半永久的な飛行場をつくらせてから、とりかえす。すこし手がかかるが、物量を節約する....
「皇海山紀行」より 著者:木暮理太郎
が正に伐木の最中である。下りはかなり急であった。九時五十分不動沢着。沢の両岸には
半永久的の小屋が散在している。小屋の前で働いていた老人にまた皇海のことを聞いてみ....
「俳優への手紙」より 著者:三好十郎
切られると言うことも無い点でも、牛の小便の様にタラタラと続いた。そしてそれは恰も
半永久的に続くかに見えていた。そして三年前、両劇団とも当局のすすめに依って、辛う....
「三国志」より 著者:吉川英治
襲朝討ちの不安は絶え間がない。 「曹仁、早くせい」 曹操は常に急き立てていた。
半永久的な寨の構築をである。曹仁は、築造奉行となって、渭水の淵に船橋を架け、二万....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
を坂の者と申します。河原者というも、坂の者というも、つまりは同じ流れの浮浪民の、
半永久的定住地を求めたものの称でありまして、今に浮浪民のことをサンカ者と呼ぶ地方....
「思想動員論」より 著者:戸坂潤
制とはつまり戦時体制の極致であるわけだから、今日の日本の事実に於ける戦時体制が、
半永久的なものでなければならぬという要求から、臨時的に見える戦時体制という言葉の....