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半道
「半道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半道の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「片恋」より 著者:芥川竜之介
ない。そもそも、日本人だと思うのが間違いなんだ。毛唐《けとう》の役者でね。何でも
半道《はんどう》だと云うんだから、笑わせる。
その癖、お徳はその男の名前も知ら....
「空中墳墓」より 著者:海野十三
味の悪い沼地になっていて、人の背丈ほどもある蒲が生い繁っていた。 沼地に沿って
半道も来たときだった。突如、右側の沼地の中から全身にしずくをたらした真黒な人間が....
「春昼」より 著者:泉鏡花
山清水がしとしとと湧く径が薬研の底のようで、両側の篠笹を跨いで通るなど、ものの小
半道踏分けて参りますと、其処までが一峰で。それから崕になって、郡が違い、海の趣も....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
だ。 隆夫はここまで推理を進めていって、ふうーッと溜息をついた。推理は、やっと
半道《はんみち》来たばかりだ。その先が、難物《なんぶつ》だ。とても手におえそうも....
「火星探険」より 著者:海野十三
一日とはかどって、だんだんアリゾナ州へ近づいていった。とはいうものの、まだやっと
半道を過ぎたばかりである。 その頃、貯蔵の食糧が、がっかりするほど減ってしまっ....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
ょうか。」 「はあ、別に旅籠屋と言って、何ですな、これから下へ十四五町、……約|
半道ばかり行きますと、湯の立つ家があるですよ。外は大概一週間に一度ぐらいなもので....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
ほども距れている近在を自転車で駈けずりまわって、日の暮れる頃に帰って来ると、もう
半道ばかりで町の入口に行き着くというところで、自転車に故障ができた。田舎道をむや....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
うも問題が物足りなくてね”といわれた由。 それはどうもお気の毒さま。前会場は、
半道を越えたお疲れ直しのつもりで設計をして置きましたが、さようにお元気ならば、は....
「水鬼」より 著者:岡本綺堂
ると思いながら、からっぽうの魚籠をさげて帰った。いや、帰ったといっても、ようよう
半道ばかりで、その辺から川筋はよほど曲っていくので、僕は堤の芒にわかれを告げて、....
「火薬庫」より 著者:岡本綺堂
ほども距れている近在を自転車で駈けずりまわって、日の暮れる頃に帰って来ると、もう
半道ばかりで町の入口に行き着くというところで、自転車に故障ができた。田舎道をむや....
「錦紗」より 著者:犬田卯
たように、日が悪かったことから説き出して、さて、 「この失せものは南の方、家より
半道ほどの枯草の中に落ちています。今日中は誰の眼にもとまらず、そのままだが、今日....
「子供役者の死」より 著者:岡本綺堂
として、縁の下では頻りにこおろぎが鳴いていました。一つ座敷にいる広助という頓狂な
半道役者は、うしろの森へ虫を捕りに行って留守でした。六三郎は縁側の柱にもたれて、....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
のそれだったのだそうである。 「京の祇園と、番町の土手下――いや、もうちっと――
半道ばかり近いのです。大勢の中で、その芸妓――お絹というんです――その女が、京都....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
の気多神社に参詣を済ませましてから、外浦へ出たまでの事ですが、それだって、線路を
半道離れますと、車も、馬も、もう思うようには行きません。あれを、柴垣、※谷、大島....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
杉の林の小暗きところに出る、時として眩しいような紅葉の明るいところに出る、宿から
半道も来た頃、崖崩れのために道は絶えた。 見ると四、五十間の広さに、大石小石の....