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卑湿
「卑湿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
卑湿の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
た。 八尾若江両村は道明寺の北二里余。 高野街道、奈良街道の要地にして、地勢
卑湿、水田沼地多く畷道四通する所だ。 大阪方の主将は木村重成、長曾我部|盛親の....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
がある。沼のほとりに雷電を祭った神社がある。そこらあたりは利根川の河床よりも低い
卑湿地で、小さい沼が一面にあった。上州から来る鮒や雑魚のうまいのは、ここらでも評....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
に縁遠い境に住まねばならぬとなったら如何であろう。また竈に蛭這い蛇寝床に潜る水国
卑湿の地に住まねばならぬとなったら如何であろう。中庸は平凡である。然し平凡には平....
「三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
あらずして渠身不相応なる大船の数々出入するに徴して知るべし。且つ浅草区一帯の地の
卑湿にして燥き難きも、此の一水路によりて間接に乾燥せしめらるること幾許なるを知ら....
「葛飾土産」より 著者:永井荷風
いであろう。 真間の町は東に行くに従って人家は少く松林が多くなり、地勢は次第に
卑湿となるにつれて田と畠とがつづきはじめる。丘阜《きゅうふ》に接するあたりの村は....