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「卑陋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

卑陋の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文芸と道徳」より 著者:夏目漱石
ずかしい顔をして諸君を眼下に見て何か話をしている最中に何かの拍子《ひょうし》で、卑陋《ひろう》な御話ではあるが、大きな放屁《ほうひ》をするとする。そうすると諸君....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
生得の高貴な性格を知っているが故に、その言葉の空しい罵詈でないのを感じて私自身の卑陋を悲しまねばならなかった。氏が凡ての虚偽と堕落とに飽満した基督旧教の中にあり....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
逆比例を示している。昔にあっては見る影もなく、叙事詩や劇詩の繁栄の影にかくれて、卑陋《ひろう》な賤民《せんみん》扱いにされていた小説等の散文学が、最近十八世紀末....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ィエだった。そしてその力こそ、彼にもっとも不足してるところのものだった。彼は世の卑陋《ひろう》さが厭《いや》になって、世の中から引退していた。大なる知力と異常な....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
の浮世男子が芸妓などを弄ぶが如き、自から男女の交際とは言いながら、其調子の極めて卑陋《ひろう》にして醜猥《しゅうわい》無礼なるは、気品高き情交の区域を去ること遠....
学者安心論」より 著者:福沢諭吉
》しき一室にして、楼上には夥多《あまた》の美室あり。地位職分を殊にする者が、この卑陋《ひろう》なる一室に雑居して苦々《にがにが》しき思をなさんより、高く楼に昇り....
妾宅」より 著者:永井荷風
《いっこう》に行きたがらない。朝寝が好きで、髪を直すに時間を惜しまず、男を相手に卑陋《びろう》な冗談をいって夜ふかしをするのが好きであるが、その割には世帯持《し....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
なるべく辛抱して呑むのです。 食器を自分の着物で拭く位の事は平気なもの、卑陋至極ではありますが彼らは大便に行っても決して尻を拭わない。またインド人のごと....