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卒中
「卒中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
卒中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
うたっていようが、そんな事にはかまわない。
ところが、その酒が崇《たた》って、
卒中のように倒れたなり、気の遠くなってしまった事が、二度ばかりある。一度は町内の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ちるはずみに何かで打ったのか、医者にも確かに見極めが付かないらしく、結局おまきは
卒中で倒れたということになった。病死ならば別にむずかしいこともないと、家主もまず....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
諸所|贅沢な流浪を始めたが、妾が十歳の秋に、この東京に滞在していたとき、とうとう
卒中のために瞬間にコロリと死んでしまった。そしてとうとう妾は永久に故郷の所在を父....
「わが町」より 著者:織田作之助
行き、それから二年のちにたったひとりの肉親の父親が蝙蝠傘の骨を修繕している最中に
卒中をおこして死んだ報せで、河童路地へ帰って来た時、会うたきり、もう三十そこそこ....
「極楽」より 著者:菊池寛
京師室町姉小路下る染物悉皆商近江屋宗兵衛の老母おかんは、文化二年二月二十三日六十六歳を一期として、
卒中の気味で突然物故した。穏やかな安らかな往生であった。配偶の先代宗兵衛に死別れ....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
めにという奉仕的な気持をすっかり失っていたことが余計体に影響し、私は作業中に度々
卒中を起して休養室で寐なければならなかった。私の生命に対する強い愛着を、まるで捨....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
を呼びながら、直ちに彼のそばへ駆け寄った。が急いでももう無駄だった。船長は猛烈な
卒中にやられて死んでしまっていた。奇妙なことだが、近頃こそ彼を可哀そうに思いかけ....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
な社会的利害問題、ある村道問題、オペラ・コミック座に対する補助金問題、あるいは、
卒中患者みたいな十五億の予算からわずか十万フランの出血治療をなす問題、などに頭を....
「グロリア・スコット号」より 著者:ドイルアーサー・コナン
。 「そんなことはあるものか」 僕は叫んだ。 「どうしたって云うんだい?」 「
卒中。――神経性虚脱だ。――一日中昏睡状態なんだ。とてももうだめだろうと思ってる....
「桜の園」より 著者:神西清
ーシチクとトロフィーモフ登場。 ピーシチク わたしはどうも多血質でね、もう二度も
卒中にやられているもんで、踊りはどだい無理なんだが、下世話にもいうとおり、おつき....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
らして行って見ると、阿父さんは湯槽に捉まったままもう冷たくなってたのさ。やっぱり
卒中で……お酒を飲んで湯へ入るのはごくいけないんだってね」 「そうかなあ、酒呑み....
「安死術」より 著者:小酒井不木
らば、人間はそれ程に死を怖れないだろうと思います。大抵の老人は、口癖に、死ぬ時は
卒中か何かで、苦しまずにポッキリ死んで行きたいと申します。死が追々近づいてくるに....
「雀が森の怪異」より 著者:田中貢太郎
たが、それでも安心ができなかった。 「病気でしょうか」 「傷もないそうですから、
卒中かなんかじゃないでしょうか、書生さんも見ていらっしゃいよ」 「そうですね、見....
「雨夜続志」より 著者:田中貢太郎
見たが、木内君がありありと出て来て、その話をしたよ、青木の奴、去年庭を歩いてて、
卒中でひっくりかえって歿くなったが、どうせあんな奴は、ろくな死に方はしないよ、今....
「わが町」より 著者:織田作之助
行き、それから二年のちにたったひとりの肉親の父親が蝙蝠傘の骨を修繕している最中に
卒中をおこして死んだ報らせで、河童路地へ帰って来た時、会うた切り、もう三十いくつ....