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卓説
「卓説〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
卓説の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「牛肉と馬鈴薯」より 著者:国木田独歩
だ、何かの話の具合で我々の人生観を話すことになってね、まア聴《き》いて居給え名論
卓説、滾々《こんこん》として尽きずだから」 「ナニ最早《もう》大概吐き尽したんで....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
つまらぬ雑誌であるからです。なにゆえにつまらないかというに、アノ雑誌のなかに名論
卓説がないからつまらないというのではありません。アノ雑誌のつまらないわけは、青年....
「花吹雪」より 著者:太宰治
、諸卿の素直なる御賛同を得たるも、教訓する者みずから率先して実行せざれば、あたら
卓説も瓦礫に等しく意味無きものと相成るべく、老生もとより愚昧と雖も教えて責を負わ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
※でなく鮫だという事を明治二十六年頃の『日本』新紙に書いた人があったがなかなかの
卓説だ、御名前を忘れたが一献差し上げたいから知った人があらばお知らせを乞う、昨年....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
らぬが、此考えに基礎を置いて、科学的発達に志す外、日本及び大阪の発達はない。この
卓説の、もっと具体的なことは、大阪市の顧問にでもなってから発表する。文化的とは、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
さんぼんやり》』に「下女を篠山に下し心に懸る山の神なく」とあると無署名で書いたは
卓説だ。維新の際武名高く、その後長州に引隠して毎度東京へ出て今の山県《やまがた》....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
しいが、それにしてもドストエフスキイの小説中に現れるノンダクレのセリフ以上の名言
卓説ではない。孔子サマ、ヤソサマの大教訓にヘダタリのあること十五万里。ただし、ド....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
いたが、この問をうけると、急にへらへらと笑いだし、 「いや、どうも、藤波氏の名論
卓説には、手前もうっとりいたしましたが、御高弁にかかわらず、まるきりの見当ちがい....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
うが博士の論旨で、人種改良の速成法として欧米人との雑婚を盛んに高調した。K博士の
卓説の御利生でもあるまいが、某の大臣の夫人が紅毛碧眼の子を産んだという浮説さえ生....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、我国から時々留学を志して渡支致しました。禅師もその一人として如何に稀有な奇抜な
卓説を持ち帰られるかと人々は待ち構えていたものです。しかるに、当の禅師にありまし....
「科学と文化」より 著者:中谷宇吉郎
サンスクリットで書いた論文のように極《ごく》少数の人にしか分らないものは、どんな
卓説でもちょっと困るのである。 次に言葉はそれほど難しくなくても、むやみと最近....
「押入れ随筆」より 著者:吉川英治
ったか否か、まだそこは聞いてないが、由来、東京の下町人は、みそ汁には、やかましい
卓説をもっていたものだ。けれど、この頃の人の好みは知らない。わが家の例に見ても、....