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「南北〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

南北の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
か》になさる筈はありますまい。もしまたしまいまで御聞きになった上でも、やはり鶴屋南北《つるやなんぼく》以来の焼酎火《しょうちゅうび》の※《におい》がするようだっ....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
の教会で彼が祈祷をしているのに出遇った。それ以来、十八世紀の初期に至るまで、彼が南北両欧に亘《わた》って、姿を現したと云う記録は、甚だ多い。最も明白な場合のみを....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
犬のような敏捷さで方角を嗅ぎ慣れている漁夫たちも、今は東西の定めようがない。東西南北は一つの鉢の中ですりまぜたように渾沌としてしまった。 薄い暗黒。天からとも....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の伝説である。アフリカのが五、アジアのが一三、オーストラリア及びポリネシアが九、南北アメリカのが三七である。ニグロやカフィール族(Kaffer)の黒人やアラビア....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
つあるソ連の実力は絶対に軽視できません。第二は米州であります。合衆国を中心とし、南北アメリカを一体にしようとしつつあります。中南米の民族的関係もあり、合衆国より....
映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
もはや思想的立場を引合いに出すような現代的な問題ではない。むしろこれはアメリカに南北戦争はなやかなりしころの、いとも事古りたる人道問題の領分である。 私は映画....
薬草取」より 著者:泉鏡花
知れない山の中へ入るのに、目標があの石ばかりじゃ分らんではないかね。 それも、南北、何方か医王山道とでも鑿りつけてあればまだしもだけれど、唯河原に転っている、....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
なものはほとんど眼中になかった。今朝の雪は不意打さ。俥で帰ると、追分で一生の道が南北へ分れるのを、ほんとうに一呼吸という処で、不思議な縁で……どうも言う事が甘っ....
多神教」より 著者:泉鏡花
巫女 知らぬ、とおっしゃる。 神職 いや、神々の道が知れませいでは、世の中は東西南北を相失いまする。 媛神 廻ってお歩行きなさいまし、お沢さんをぐるぐると廻した....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
き、彼の軍艦|咸臨丸に便乗したるが、米国のカピテン・ブルックは帰国の後、たまたま南北戦争の起るに遇うて南軍に属し、一種の弾丸を発明しこれを使用してしばしば戦功を....
三枚続」より 著者:泉鏡花
を紋三郎といって大の怠惰者、若い女房があり、嬰児も出来たし、母親もあるのに、東西南北、その日その日、風の吹く方にぶらぶらと遊びに出て、思い出すまでは家に帰らず、....
式部小路」より 著者:泉鏡花
、もうどこかの壁の破れに貼られたろう。家も残らず建揃った上、市区改正に就て、道は南北に拡がった、小路、新道、横町の状も異ったから、何のなごりも留めぬが、ただ当時....
迷信解」より 著者:井上円了
考うるに、東北隅の方位の不吉なる道理は決してないはずである。たとえ地球の上に東西南北の別あるも、これもとよりたとえに過ぎぬ。もし出でて地球外に至らば、宇宙そのも....
西航日録」より 著者:井上円了
釈迦、ソクラテス、カントの四聖を祭れるを知り、特にその賛を作りて余に贈る。 東西南北地互為中、時各有宜、春夏秋冬軌道之行雖異、本源之証則同、先後聖之揆一、千万里....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
、晴れ。風軽く波平らかなり。今朝、すでに熱帯圏内を脱して暖帯に入る。熱帯は赤道の南北二十三度半を限りとす。右方に豪山の脈々たるを望み、左方に小嶼の波間に点在する....