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「南清〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

南清の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:島崎藤村
運んで行くような歩き方からして…… しかし不思議だろうか、山本さんのように長く南清《なんしん》地方に居た人が自然と異なった風土に化せられて来たというは。彼は支....
」より 著者:島崎藤村
あった。もとより資本あっての商法では無い。磐城炭の売込を計劃したことも有ったし、南清地方へ出掛けようとして、会話の稽古までしてみたことも有った。未だ彼はこれとい....
鼠坂」より 著者:森鴎外
れからまた遼陽へ帰って、会社のお役人を遣らなくてはならない。実はそんな事はよして南清の方へ行きたいのだが、人生意の如くならずだ。」 「君は無邪気だよ。あの驢馬を....
松園女史の思い出」より 著者:金子薫園
一言一句は私の身にも心にもしみ透るような感銘を受けた。その時私は、 初夏のお池の南清らなる冷たき水のごとき 君住む と詠んだように、それは清冷な京の水を想わせ....
深川の唄」より 著者:永井荷風
《またた》き一ツせず車掌の姿に注目していた。車の硝子窓《ガラスまど》から、印度や南清《なんしん》の殖民地《しょくみんち》で見るような質素な実利的な西洋館が街の両....
雨夜続志」より 著者:田中貢太郎
て、十年に近い牢獄生活を送り、出獄後は北海道の開墾に従事したり、樺太へ往ったり、南清で植民会社を創立したり、その当時の不遇政客の轍を踏んで南船北馬席暖まる遑なし....