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単独
「単独〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
単独の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
引き裂くと共に、絶望的な勇気を振い起した。彼らが同人雑誌で打って出るのなら、俺は
単独で出て見せる。そして彼らの鼻をあかして、あっといわせてやろう。がそう決心して....
「放送された遺言」より 著者:海野十三
けで等しくならないのかということを考えてみました結果、水素原子のように陽陰電気が
単独に動いている場合とはちがってヘリウムの核のように、核のなかに四個の陽電気と二....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
路を開け。 私は又詩にも勝った表現の楔子を音楽に於て見出そうとするものだ。かの
単独にしては何等の意味もなき音声、それを組合せてその中に愛を宿らせる仕事はいかに....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
て、銀座で接触したのを機縁として、唯むやみにもう一度かの女に会い度いという意慾の
単独性が、露骨に現われて来ていた。 文筆を執ることを職業として、しじゅう名前を....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
実僕の幻聴ではなかったのです。勿論、それ自らはすこぶる非論理的なもので、けっして
単独では測定を許されません。しかし、その射影を追うて観察してゆくうちに、偶然その....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
重ねさされる。このとき、――Aがもしエクスパートのパーティであり、Bがビギナーの
単独行ででもあった際は一層――事実においては世の登山家たちから「独りで? 乱暴な....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ければ、この戦争は大勝利を得るというわけにはいかないでしょう。もっともわが軍は、
単独で日本と戦っても勿論十分勝つ自信はありますがね。しかし貴国もどうせ日本に対し....
「取舵」より 著者:泉鏡花
。 「はい、もうお蔭様で老夫め助かりまする。こうして眼も見えません癖に、大胆な、
単独で船なんぞに乗りまして、他様に御迷惑を掛けまする。」 「まったくだよ、爺様。....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
を聴きに行き、その後(一八二三年)には一回、半ギニー(十円五十銭)の謝礼を出して
単独に稽古をつけてもらった。そればかりでなく、ファラデー自身の講演をスマートにき....
「皇帝の使者」より 著者:カフカフランツ
皇帝が――そう呼ばれているのだ――君という
単独者、みすぼらしい臣下、皇帝という太陽から貧弱な姿で遠い遠いところへ逃がれてい....
「審判」より 著者:カフカフランツ
かってしまいます。裁判所に対して共同でやられることなど、何もありません。各事件も
単独に調べられ、まったく慎重きわまる裁判所というものですよ。それで共同で何もやる....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
ます。ところが岸内閣の手によって条約の改定が行なわれ、この春の通常国会で自民党の
単独審議、一党独裁によって批准書の交換が行なわれたのであります。これによって日本....
「街を行くまゝに感ず」より 著者:小川未明
ろ、作者がいかなる生活意識を有するかによって決定されることです。 知識階級が、
単独な階級として、持続されないことは、今や、明かなことゝされています。大多数が支....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
米人が巧みにこれを利用した。 しかし軍事界は戦闘に於ける精神的躱避が大きいため
単独射撃は一斉射撃に及ばぬものとしていた。 縦隊は運動性に富みかつ衝突力が大き....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
を入って行くところなど、如何にも古風な寄席らしい感じがしたし、小さんや円右などの
単独かんばんの行灯が、屋根高く掲げられているのもよく人目を引いて、私達の寄席熱を....