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博多織
「博多織〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
博多織の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
口の三角洲の上にありました。 その三角洲は東中洲《ひがしなかす》と申しまして、
博多織で名高い博多の町と、黒田様の御城下になっております福岡の町との間に挟まれて....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
ね」 そう云い云いドク・リン氏は新しい白襦袢と、小浜の長襦袢をキチンと着せて、
博多織の伊達巻を巻付けはじめた。 「アハハ。これあ自殺じゃありませんぜ」 「エッ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
してありました茶色の紙包を開きますと、中から白木綿と白ネルの筒袖の着物、安っぽい
博多織の腰帯、都腰巻、白い看護婦服と帽子、バンドの一揃い、スリッパ、看護婦帽、ヘ....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
ン云ってみようか。江戸ッ子が何でえ。博多には博多ッ子が居るのを知らねえか。名物の
博多織までシャンとしているのが見えねえか。博多小女郎の心意気なんか江戸ッ子にゃあ....
「父杉山茂丸を語る」より 著者:夢野久作
白ッポイ着物に青い
博多織の帯を前下りに締めて紋付の羽織を着て、素足に駒下駄を穿いた父の姿が何よりも....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
足袋を穿いた跣足で、腰に魚籠を括り付けていた。 その頃の那珂川の水は透明清冽で
博多織糸の漂白場であったが、ずっと上流まで博多湾から汐がさして、葦原と白砂の洲が....
「憑きもの」より 著者:豊島与志雄
。湯からあがってくると、浴衣と丹前をぬぎすて、臙脂と青とのはでな縞お召の着物に、
博多織の赤い伊達巻をきゅっと巻き緊めた姿で食卓について、真正面から私の顔にじっと....
「牛乳と馬」より 著者:豊島与志雄
。 翌日の午後二時頃、小野田さんはやって来た、馬には乗らず、黒い背広服に派手な
博多織のネクタイをしめ、牛乳の一升瓶を手にさげていた。いつも前回に空瓶を持って帰....
「女坑主」より 著者:夢野久作
るし、眉香子も丹前を床の上に脱ぎ棄てて、派手な空色地の長|襦袢に、五色ダンダラの
博多織の伊達巻を無造作に巻きつけている。どちらももう相当に酔いがまわっているらし....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
の心配は無用無用。それと言うのはかの野西がなかなか奢いた奴でなあ。羽二重の襦袢に
博多織を締めとったけに、その中へ石を詰めとけば心配はない。羽二重や
博多織は墓の中....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
の気運も見えないのは残念なことであります。この織物と共に想い起されるのは筑前の「
博多織」であります。「博多」といえば誰も知っているほど特長のある織物で、幸に今も....