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博奕
「博奕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
博奕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
ま》村の百姓の一人息子《ひとりむすこ》である。伝吉の父は伝三と云い、「酒を好み、
博奕《ばくち》を好み、喧嘩《けんか》口論を好」んだと云うから、まず一村《いっそん....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
忘れもしない二年|前《ぜん》の冬、ちょうどある大雪の夜《よる》です。わたしは
博奕《ばくち》の元手《もとで》が欲しさに、父の本宅へ忍びこみました。ところがまだ....
「冬」より 著者:芥川竜之介
の面会人は誰も存外《ぞんがい》平気らしかった。殊に丹前《たんぜん》を二枚重ねた、
博奕《ばくち》打ちらしい男などは新聞一つ読もうともせず、ゆっくり蜜柑《みかん》ば....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
せたことはございません。去《さ》んぬる長光寺《ちょうこうじ》の城攻めの折も、夫は
博奕《ばくち》に負けましたために、馬はもとより鎧兜《よろいかぶと》さえ奪われて居....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
我々の両親や教師は無邪気にもこの事実を忘れている。尊徳の両親は酒飲みでも或は又|
博奕《ばくち》打ちでも好い。問題は唯尊徳である。どう云う艱難辛苦《かんなんしんく....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
馬耕《うまおこし》して置くべき事、亜麻は貸付地積の五分の一以上作ってはならぬ事、
博奕《ばくち》をしてはならぬ事、隣保相助けねばならぬ事、豊作にも小作料は割増しを....
「星座」より 著者:有島武郎
でございます。へえ悔い改めました。へえ天国に入れてもらいます……ばか……おやじが
博奕打《ばくちうち》の酒喰らいで、お袋の腹の中が梅毒《かさ》腐れで……俺の眼を見....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
ばかりのためではない。ほかに有力な原因があった。侠客肌の次郎左衛門は若いときから
博奕場《ばくちば》へ入り込んで、旦那旦那と立てられているのを、先代の堅気な次郎左....
「心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
をせせっているのをもどかしく思って、堂島《どうじま》の米あきないに濡れ手で粟の大
博奕《おおばくち》を試みると、その目算はがらりと狂って、小さい身代の有りたけを投....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
―静かなもんでしたよ…… いや、もうお判りになったでしょう……その連中は、妙な
博奕を打ってたんですよ。なんでも、あとから詳しく青山さんの御説明を聞いたんですが....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
る者はみな病死するということになっている。あるとき十余人の男おんなが入りまじって
博奕をしているのを見た者があって、かれらは白や黄の着物をきていたと伝えられた。 ....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
めている。自宅は夫婦と末の娘と、三人暮らしで格別の不自由もないらしいが、五兵衛は
博奕という道楽があるので、近所の評判はあまりよろしくない。しかしこれだけのことで....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
り、頭を横にするが早いか、ぐうぐう睡ってしまうのである。 もしお金があれば彼は
博奕を打ちに行く。一かたまりの人が地面にしゃがんでいる。阿Qはその中に割込んで一....
「真鬼偽鬼」より 著者:岡本綺堂
物を受取ったに相違ありますまい。弟の伊八という奴も、兄貴と同じような道楽者で、小
博奕なども打つといいますから、兄貴の死んだのを幸いに、おふくろと一緒になってどん....
「子供役者の死」より 著者:岡本綺堂
はだいぶ心配を始めました。というのは相手が悪い。 このお初は鰍沢の吉五郎という
博奕打ちの妾でした。吉五郎はここら切っての大親分で、子分の二百人も持っているとい....