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博識
「博識〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
博識の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「片信」より 著者:有島武郎
は格別僕の「宣言一つ」と直接関係のあるものではない。これは氏のロシア文学に対する
博識を裏書きするだけのものだ。僕が「大観」の一月号に書いた表現主義の芸術に対する....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
た。法師は少納言|通憲《みちのり》入道|信西《しんぜい》であった。当代無双の宏才
博識として朝野《ちょうや》に尊崇されているこの古《ふる》入道に対しては、関白も相....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ったのは実に言うにも足りないわずかな小部分にすぎなかった。のみならず民衆の眼には
博識ということは一種超自然的なもののようにしか見えないのであった。しかしそのうち....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ね」と云ってクルリと向きを変え、再び正視の姿勢に戻って云った。
「勿論久我鎮子は
博識無比さ。しかし、あれは索引みたいな女なんだ。記憶の凝りが将棋盤の格みたいに、....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
るかね」 「むろん、みたことはないが名だけは知っている。ギリシアに、昔いたという
博識だろう」 「そうだ。ところが、そのヘロドトスが書いたなかに、ナイル河の水源に....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
年の驚くべき記憶力でもって、大部分読んだことを記憶に残していました。YはこのNの
博識を感心して聞いていました。 Yが家にいるようになったら――と思ってかなり心....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
のか。ああ、何んと云う、どんな虫じゃい。」 「あれ、虫だとよう、従七位様、えらい
博識な神主様がよ。お姫様は茸だものをや。……虫だとよう、あはは、あはは。」と、火....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
ものの溌猴、魔界の艶夫人に、芭蕉扇を、貸さずば、奪わむ、とする擬勢を顕わす。……
博識にしてお心得のある方々は、この趣を、希臘、羅馬の神話、印度の譬諭経にでもお求....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
かならない。もしそんな密接な関係が私になかったならば、彼は実に愉快な僚友であり、
博識でおもしろく、これまで海上生活をした者としては、まことに立派なる海員の一人で....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
た別に、「量」の感じを伴います。しかし、「豊かな」教養とかいうのは、もちろん博学
博識と同義語ではありません。それとまったく無関係ではありますまいが、むしろ、それ....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
」だって僕には涙の出るほど有難い書物です。だけど、あの教義をただ断片的に暗誦して
博識ぶったり、あの唐風の詩から小手先の技巧を模倣してみたりしたところで何になるで....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
月日までを一々挙げて説明されるには、わたしも呆れてただぼんやりしている位で、その
博識におどろくと共に、その記憶力の絶倫なるにわたしは胆をひしがれてしまった。こう....
「くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
下の事を知ると言われた事にも思い合されるのである。実際クグツは当時にあって、最も
博識なるものであったに相違ない。(クエ彦また実に一つのクグツで、農民に雇われて山....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
て、こうした意欲は、実をいうと、単なる過去の事実を事実として知ろうとする、いわば
博識への憧れとは全く縁のないものであって、現代文化の対面している情勢への見透しの....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
ニエールがいったとおりに――「音楽技術についての十全な知識へ、普遍的精神の宏大な
博識と探求心とを結合させた」ところにあるのであろう。この点に関してのロランの権威....