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占める
「占める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
占めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
れて退かねえ、と云やあ威勢が可いから、そう云って、さあ、おい、皆、一番しゃん、と
占める処だが、旦那が学者なんだから、万歳、と遣れ。いよう旦那万歳、と云うと御新造....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
でいるという意見であった。また彼が、地球は諸天体の中で何ら特別に選ばれたる地位を
占めるものでないという説の最初の言明をしているのは注意すべきことである。これは後....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
あるのです。しかしその武力の価値が、それ以外の戦争の手段に対してどれだけの位置を
占めるかということによって、戦争に二つの傾向が起きて来るのであります。武力の価値....
「海異記」より 著者:泉鏡花
で達者なのは、おらばかりだ、おっとまかせ。」と、奴は顱巻の輪を大きく腕いっぱいに
占める真似して、 「いきなり艫へ飛んで出ると、船が波の上へ橋にかかって、雨で辷る....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
あったら愛嬌を作ることに腐心せよということになる。) ○演技指導の実践の大部分を
占めるものは、広い意味における「説明」である。しかし一般に百を理解している人が百....
「紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
側で、なつかしい人なだけあわれはわけても深い。表半分雨戸をしめ家の中は乱雑、座を
占める席もないほどである。 「秋蚕ですか、たくさん飼ったんですか」 「あァに少し....
「階段」より 著者:海野十三
出し大胆な結論を下すことにある。午後五時の銀座にはサラリーメンが八十パーセントを
占めるが、午後二時には反対にサラリーメンは十パーセントでその奥さんと見られる女性....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
摺上げた中から、そのまま跣足で、磯の巌道を踏んで来たのであった。 まだ船底を踏
占めるような、重い足取りで、田畝添いの脛を左右へ、草摺れに、だぶだぶと大魚を揺っ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
けに狼狽の色も見せず、昼間と同じくきちんと服装をととのえ、「鋼鉄の宮殿」の階上を
占める司令塔から、じっと外の様子を眺めていた。 無線室の怪 「リット団長閣....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
杜がお千に行き会ったのは、同じ九月一日の午後四時ころだった。場所は横浜市の北を
占める高島町の或る露地、そこに提灯屋の一棟がもろに倒壊していて、その梁の下にお千....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
盲目的信仰と、ただ一片の懺悔の言葉とによりて、単調無味なる天国とやらの権利を買い
占めるのであろうか? 否々、諸子はただしばし肉の被物に包まれて、より進歩せる霊的....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
った。一週間も旅先から帰らなかった。稀にかえって来ると、彼女は屋敷の殆んど半ばを
占める野菜畑へ出て雑草をむしったり、季節々々のものを蒔いたりした。 彼女はまだ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
鶏を寄越せって謂うんですか。」 「さようさ。」 「連れてってどうなさるの。」 「
占めるんでえ、殺っちまうんでえ。」 と鉄だろう、打まけた。 慌て騒ぐと思の外....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
。蒸しものの菓子を紙に包んで、ちょっと頂いた処は慇懃で却って恐縮。納めた袋の緒を
占めるのが兜を取ったようで、厳に居直って、正午頃までに、見舞う約束が一軒。さて、....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
兵力を戦争の状態に応じ一分の隙もなく統一的に運用し、陸海軍に分属していても空軍の
占める利益をも充分発揮し得る如く全部の努力が払われねばならない。恐らく今日はそう....