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印形
「印形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
印形の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
す。」
神山はにやにや笑いながら、時計の紐《ひも》をぶら下げた瑪瑙《めのう》の
印形《いんぎょう》をいじっていた。
「あんな所に占《うらな》い者《しゃ》なんぞが....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
鳥渡《ちょっと》証文を書かぬと私《わし》が証人になって困るから」 友「宜しい、
印形《いんぎょう》を持参しましたから書きます」 蟠「なに荷《に》を書入れる、馬....
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
かんでも宜しい、エ、明日お筆さんをお前が引取に来なければならんから、組合を連れて
印形《いんぎょう》持参でお出《いで》を願い度《た》い」 藤「宜しゅうございます....
「鼻」より 著者:ゴーゴリニコライ
て真直に鼻の脇まで達していた。いつもコワリョーフ少佐は紅玉髓《こうぎょくずい》の
印形を沢山もっていたが、それには紋章のついたのや、【水曜日】【木曜日】【月曜日】....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
れていたことが一つあるはずだが、おめえは思い出さねえのかい」 「…………※」 「
印形だよ。封印に使った
印形が無事息災かどうか、肝心なそいつをちっとも聞かなかった....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
的なところであろう。 そのほか浅草のカフェーの菓子、握りすし、盛すし、天プラ、
印形、青物なぞ、何でもカンでも正札付きで、中には支那料理の折詰なぞいう珍品もある....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
。戦国争乱の時には文治派より武断派の方が勝を制するのは無理のない話である。信長、
印形を造らせた事があるが自らのには「天下布武」、信孝のには「戈剣平天下」、信雄の....
「ニッケルの文鎮」より 著者:甲賀三郎
あんたあの話知ってる? 去年の春だったか牛込のある邸の郵便受けの中に銀行の通帳と
印形が入れてあって、昔借り放しにしていたのをお返しするって丁寧な添え手紙がしてあ....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
かせます」 書記の読み上げるのをじっと聞いていた彼女は黙って頭を下げた。彼女は
印形を持っていなかったので、調書には署名をした切りで、印を押す事が出来なかった。....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
けれども、人の頬辺を切るてえなア無え事です」 長「手前は何のために受人に成って、
印形を捺いた」 丹「
印形だって、是程に厳しかアねえと思ったから、
印形を捺きやした....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
布告が廻った事もありやんすが、読めねえだ、手習した事がねえから何だか分らねえから
印形|捺いて段々廻すだ、時々聞きに来いなんど云うが、郡役所だって一里半もあるので....
「我が宗教観」より 著者:淡島寒月
本然」という名を貰ったのでした。父はその名を嫌って余り名乗らなかったのでしたが、
印形がありました。これは明治十年頃の事でした。その後今の向島の梵雲庵へ移って「隻....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
済みまして、いよ/\切腹を仰せ渡されました。併し其の申渡し書には御老中お月番の御
印形が据らなければ、切腹させる訳にはまいりませぬ。町奉行石川土佐守殿は文治の口供....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
ければ済みません、神かけて御損は掛けませんから、何卒来年の三月までお貸し下さい、
印形を押して証文を入れますから、なア申し」 角「馬鹿野郎、五十両という大金を汝が....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
と船の中に財布が一つ有った、縞の財布よ、其の中に金が三両二分に端たが些とばかりと
印形が這入ってたから、遺し主へ知らせて遣りたいと思って、万年の橋間で船を繋って、....