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「印象的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

印象的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
の夜のとばりをさまようかのようなこの曲は、駒の響きを想わせる低音部のくりかえしが印象的で、ふと日本人のセンチメンタリズムをゆすぶるのだったが、陽子は粘って踊るほ....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
に、頬紅が不自然な円みをつけていた。耳の肉が透いて見えそうだった。睫毛の長い眼が印象的だった。 にこりともせずに、固い表情で踊っていた。つんとした感じを僅かに....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
瘠せこけて蟷螂のような顔をしているが、ギロギロ光る眼と、一種気骨めいた禿げ方とが印象的である。が、庁内きっての老練家だったし、ことに毒物鑑識にかけては、その方面....
海底都市」より 著者:海野十三
ずれ綴《つづ》っていくつもり。とにかく女史と二人きりで語り合った初対面は、非常に印象的なものであった。 「ああ、本間さんでいらっしゃるの。弟をたいへん愉快に働か....
不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
変な部屋ではないか。奥に入ると、髪床にあるような大きな鏡が壁を蔽っていたり、変に印象的な赤い絨毯があったり、それから椅子セットの単純な色合といい、配置といい、ま....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
を瞥見することにもなる。彼等の背後に控えて働くのは、通例|或る情深い霊的存在で、印象的に、絶えず必要な指導を与える。斯うした人達は、いつも愛と平和の清き雰囲気の....
華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
たことがあるのだが、谷山女史の方は気がつかない。何故なら、南原杉子の容貌は非常に印象的であるにかかわらず、自分の歴史を自分でまったくおおいかくしているのだから、....
怪しの館」より 著者:国枝史郎
といったような形容詞をどうにもこの際用いなければ、到底形容出来ないような、そんな印象的な目をしていた。二重まぶたに相違ない。が、思うさま見開いているので、それが....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
のを思い出した。その老人は、異様に皺が深く、ことに青磁色をした、珍しい皮膚の色が印象的だった。 儀右衛門は膝を組み直して、 「ところで、たびたび申し上げました....
二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
、ファッシズムに対する防波堤としての岡田内閣の擁護とを主張し、更にその意志を最も印象的に無産党の進出に於て表示したる後|僅かに数日にして起こった二・二六事件は、....
墓地の殺人」より 著者:小酒井不木
象徴していると言うべきでしょう。俊夫君はもの珍しげに、両側を眺めながらいろいろの印象的批評を下して私に話しかけるのでありました。 やがて自動車は街を突き切って....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
られている右近橘である。題材としての新しみは何もない。にもかかわらず、右の表現が印象的なのは、眼で見た橘の性格をはっきりと感覚していて、それを一ばん強調できる時....
動く絵と新しき夢幻」より 著者:小川未明
持は出せると思う。 明るい方面でなくて、暗い方面も絵画的に出せるのである。即ち印象的の描写と云うものは、必ずしも色彩の複雑なるを要しないのである。よし単調な色....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
。但し、それらの心構えは覚悟はしていても、人間とかく忘れがちである。そこで一つの印象的な形式すなわち大乗円頓戒の儀式というものを作り、その形式を踏ましめることに....
四つの都」より 著者:織田作之助
まりした店である。ベートーヴェンのデス・マスクの他に船のウキが壁に掛っているのが印象的である。 客が音楽をきいているので、新吉は口を利くのを憚って、黙ってこそ/....