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危機
「危機〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
危機の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
まち深い闇《やみ》の中へまっさかさまに転げ落ちました。が、我々人間の心はこういう
危機一髪の際にも途方《とほう》もないことを考えるものです。僕は「あっ」と思う拍子....
「或る女」より 著者:有島武郎
。葉子は鋭くもこう推《すい》した。もしこれがほかの新聞であったら、倉地の一身上の
危機でもあるのだから、葉子はどんな秘密な運動をしても、この上の記事の発表はもみ消....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
藻屑とならなければならない。若し降ったら、賊の刀の錆とならなければならない。この
危機にあって、船員は銘々が最も端的にその生命を死の脅威から救い出そうとするだろう....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
明るくなってきた。煙がうすれ、風向きが変わって、呼吸も楽になった。これなら何とか
危機を脱せそうだと、やっと希望をもちだしていると、空襲警報の解除が、伝えられてき....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
くな第六号艇の漂流者たちのなかに身を投じ、ともに苦しみともにはげましあって、この
危機の脱出に協力したかった。 だが、そんなことはゆるされない。艇外へとびだした....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
「いん石がもえながら飛んでいるんだ」 くらやみの中に千ちゃんのこえがひびいた。
危機脱出 「へえっ、あれが、いん石かい。すごいなあ」 あまりものにおどろいたこ....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
りではない。折角の計画が挫折することは人類にとって一大損失だ。迫り来る地球人類の
危機を如何にして防衛すべきかという問題の答案が、又もやこれから十何年も遅れること....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
な発明を一刻も早くつみあげていかないと、私たちも私たちの国も、とつぜんおそろしい
危機をむかえなければならないでしょう。 今日の航空戦隊は、やがて「宇宙戦隊」の....
「母への追慕」より 著者:上村松園
、私など今ごろ、このようにして絵三昧の境地にいられたかどうか判らない。 一家の
危機にのぞんで、断乎とした勇気をしめした母の強い意志と、私たちに対するふかい愛情....
「取舵」より 著者:泉鏡花
の伝馬も来らざりければ、五分間も泊らで、船は急進直江津に向えり。 すわや海上の
危機は逼ると覚しく、あなたこなたに散在したりし数十の漁船は、北るがごとく漕戻しつ....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
国に倚りてこれに抗し互に掎角の勢をなせり。而して露国またその虚に乗ぜんとす。その
危機実に一髪と謂わざるべからず。若し幕府にして戦端を開かば、その底止するところ何....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
根本の芸術的興味が去ってしまったからであろう。 朝日社内における葛藤不平・国際的
危機・『平凡』前後・実際的抱負 が、それにもかかわらず、世間は盛んに嘖々して歓....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
した海舟伯までが恭謹なる候文の意見書を提出したので、国論忽ち一時に沸騰して日本の
危機を絶叫し、舞踏会の才子佳人はあたかも阪東武者に襲われた平家の公達上※のように....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
しめ、一面、共産党に跳梁の間隙を与え、左右全体主義への道を開き、祖国と民主主義を
危機に直面せしめておるのであります。民族の生気をとりもどし、国民を奮起せしめるた....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
が大衆を動かし得たる事は勿論であるが、大衆生活の改善は簡単にうまく行かず、大なる
危機が幾度か襲来した事と思う。それを乗越え得たのは「祖国の急」に対する大衆の本能....