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「即興的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

即興的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
家霊」より 著者:岡本かの子
された暖簾の文字も何十年来の煤《すす》を払って、界隈《かいわい》の現代青年に何か即興的にもしろ、一つのショックを与えるようになった。彼等は店の前へ来ると、暖簾の....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ないか。それは混沌でもあり、|またほんの作りものでもあるのだ」とシュニッツラーを即興的に焼直したのを口吟んでから、彼は一つ大きな伸びをして立ち上った。 「サア熊....
柿の種」より 著者:寺田寅彦
大正九年ごろから、友人|松根東洋城の主宰する俳句雑誌「渋柿」の巻頭第一ページに、「無題」という題で、時々に短い即興的漫筆を載せて来た。中ごろから小宮豊隆が仲間入りをして、大正十四、五年ごろは....
春寒」より 著者:寺田寅彦
った。それから一つの特徴としては、王の軍中に随行して、時々の戦の模様や王の事蹟を即興的に歌った詩人(Scalds)の歌がところどころにはさまれている事である。そ....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
強いの御話とおっしゃる、それは御無理でございます。二つは諧謔的問答歌であるから、即興的であり機智的でもある。その調子を詞の繰返しなどによって知ることが出来る。し....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
称していた。彼女はいいのも悪いのもごっちゃにして、ただやたらに音楽が好きだった。即興的な愚作とりっぱな傑作とを並べ合したおかしな番組を、クリストフにひかせた。し....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
いのだ……。 ……予を醒まさざるよう声低く語れよ!…… ある晩クリストフが即興的にピアノをひいていると、アンナは彼の演奏中にしばしばなすとおり、ふいに立ち....
アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
。 それから、子供の時に唱歌をやったと同じように、時々ピアノの鍵盤の前に坐って即興的のファンタジーをやるのが人知れぬ楽しみの一つだそうである。この話を聞くと私....
貞操問答」より 著者:菊池寛
る。 (しまった!)と、美沢は刹那に感じた。 祥子は、綴方や童謡などを好んで、即興的につくるのに、小太郎は面倒くさがり屋で、数学や理科が好きで、国語ことに綴方....
映画と音楽」より 著者:伊丹万作
る楽章のある小節をちぎつてきたものでもいいし、あるいは五線紙に一、二行、だれかが即興的におたまじやくしを並べたのでも何でもいい。ただし、多くの場合、それは短いが....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
、たいがいの場合、眼を白黒させた揚句、月並なセリフしか出て来ません。 こういう即興的な対話の創作が、劇的文体を自然に会得させる一方法になるのですが、それと同時....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
興劇のような、あらかじめ準備された脚本によらず、俳優が舞台に出てから、いきなり「即興的」に対話のやりとりを始め、勝手に「動き」をつけ、彼等の当意即妙の工夫によつ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
来たのであります。結局自分の感じたおもしろ味を、文字でなく、物の形にして、それを即興的に現わしたもので、当座の興でありましたが、まだその頃にはこうした趣味をよろこぶ人が多少ともあったものでありました。....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
の風俗を描き、叡覧に供しました。御前揮毫は、いずれも御前で短時間で描きますので、即興的に、色も淡彩でほどこし、そのまま献上いたすわけでございます。 最初の御前....
所謂批評の「科学性」についての考察」より 著者:戸坂潤
出発するという根本事実をそういう言葉でやや不用意に云い表わすものである。第二は、即興的放言を以て批評に代えうると考える処の、括弧づきの所謂「印象批評」だ。之は仇....