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厄介者
「厄介者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
厄介者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
。 ここに奇妙な事には、昨年日光の山中旅行では、常に凹垂れの大将となり、一行の
厄介者であった吾輩、今日はいかなる風の吹き回しか、その元気|凄《すさ》まじく、水....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
あねえかと思う。ここらにゃあ安御家人がいくらも巣を組んでいるから、その次男三男の
厄介者なんぞが悪い事をするのじゃあねえかな」 「そうかも知れませんね」と、庄太も....
「人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
かれん》な生毛《うぶげ》の震《ふる》えているのを、何とはなしに見守りながら、この
厄介者《やっかいもの》から、どうして巧くのがれたものかと思案《しあん》した。 「....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
年頃だから、万次郎と出来合った……。と云っても、おそらく万次郎の方じゃあ次男坊の
厄介者だから、大津屋の婿にでもはいり込むつもりで、まあ我慢して係り合っているので....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
き込まれたのかね」 「池田の屋敷はひどく逼迫していると云うじゃあねえか。おまけに
厄介者の次男坊だ。二十四や五になるまで実家の冷飯を食っているようじゃあ、小遣いだ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、これから一座のあとを追って行くと云って立ちました」 「この宿はずれに友蔵という
厄介者がいる筈だが、あれはどうしたな」と、半七はまた訊いた。 「友蔵は無事で居り....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
出したが、父母は承知しなかった。 「しかしここの家には男の子が一人もありません。
厄介者の女ばかりです」と、寄は言った。「わたし達は親の厄介になっているばかりで何....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
て見せたが、腕がないので、袖がただぶらりと垂れていた。「帰って来ても、廃兵とか、
厄介者とか云われるのやろう。もう、僕などはあかん」と、猪口を口へ持って行った。 ....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
あいい塩梅に売れていたんです。それでおとなしく辛抱していれば無事だったんですが、
厄介者のおふくろがいなくなって、本人の気にもゆるみが出る。商売の方も繁昌する。こ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
いるのです。その先生ときたら、夜なかに戸締りをはずして、扉をあけ放しておくという
厄介者なのですからね」 船医は再び僕の顔をしげしげと見ていたが、やがてシガーを....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
」 痩せても枯れても旗本の次男で、近所の者もその顔を知っている。冷飯食いだの、
厄介者だのと陰では悪口をいうものの、さてその人の前では相当の遠慮をしなければなら....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
えば、主人の播磨は手に負えない暴れ者であるかも知れない。伯母からいえば喧嘩好きの
厄介者であるかも知れない。しかもお菊の眼から見れば、それが如何にもまことの男らし....
「取舵」より 著者:泉鏡花
その友とはやや有りて出入口に顕れたり。その友は二人分の手荷物を抱えて、学生は例の
厄介者を世話して、艀に移りぬ。 艀は鎖を解きて本船と別るる時、乗客は再び観音丸....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
それに御存じの通りの為体で、一向|支度らしい支度もありませんし、おまけに私という
厄介者まで附いているような始末で、正直なところ、今度のような話を取り逃した日には....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
えか数が知れねえ。可いや、地尻の番太と手前とは、己が芥子坊主の時分から居てつきの
厄介者だ。当もねえのに、毎日研物の荷を担いで、廓内をぶらついて、帰りにゃあ箕輪の....