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「原始人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

原始人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
・サムバ・チョウ》』にはそういうものが残っているのではないか。第三紀ごろから出た原始人類も、やや進化した程度でそのままいるんじゃないか。とマア、こういうような想....
俊寛」より 著者:菊池寛
を脱ぎ捨て、思い切って皮かつらを身にまとった。生年三十四歳。その壮年の肉体には、原始人らしいすべての活力が現れ出した。彼は、生え伸びた髪を無造作に藁で束ねた。六....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
いかなる蛮人にもこれほど下等な頭骨はない――と」 生きている原人、血肉をもった原始人骨――まさに自然界の一大驚異といわなければならない。 では、ドドはどうし....
もの思う葦」より 著者:太宰治
。伏目がちの、おちょぼ口を装うこともできるし、たったいまたかまが原からやって来た原始人そのままの素朴の真似もできるのだ。私にとって、ただ一つ確実なるものは、私自....
征服の事実」より 著者:大杉栄
し衝突するようになれば、その集団は思うままに四方八方に移住した。かくして長い間、原始人類の間に、安楽と平和とが続いた。この時代が、昔からよく言う、いわゆる黄金時....
恐竜島」より 著者:海野十三
ときラツール氏はまだ気がついていなかった。 大きな自然のふところにいだかれて、原始人《げんしじん》のような素朴《そぼく》な生活がつづいた。あるときは油を流した....
氷河期の怪人」より 著者:海野十三
あって、旧石期時代にあたる。そのころ、われらのごとき人類の先祖のもう一つその前の原始人類がすんでいたころのことである。そういえば、この怪人は、手に、たしかに石で....
続堕落論」より 著者:坂口安吾
の娘があると、却々こうは言いきれない。 だが、私は敢て咢堂に問う。咢堂|曰く、原始人は部落と部落で対立し、少し進んで藩と藩で対立し、国と国とで対立し、所詮対立....
現代の詐術」より 著者:坂口安吾
の時間、カミシモはすべてムダであったと見なければならぬ。 大衆は原人であるか。原始人ではない。又、原人でもない。つまり中世的原人だ。貴族の権力に追いまくられて....
発掘した美女」より 著者:坂口安吾
人だそうだ。 三人の考古学者はあとで噴きだして、語り合った。 「この旅館は全然原始人の経営ですね」 「それにしては、自家発電もあるし、ワカシ湯もあるし、進取の....
荒磯の興味」より 著者:佐藤惣之助
ある。 殊に二日、三日となると、磯に馴れ、石ころと岩の道も苦にならなくなって、原始人のような感覚になってくる、魚のあたり、その日の調子というものが解ってくる、....
煎じ詰めれば」より 著者:桐生悠々
教え得れば、教え教えて、彼等をこの境地に進め入らしむるのは決して不可能ではない。原始人が教育と経験とを通して、如何にして今日の文明人となったかの跡をたずぬれば、....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
人の捕虜の口からこういうことを聞いたそうだ――それは湖底のその宝庫を有尾人という原始人が守っているという事だがね。それが獰猛の人種でね、さすが兇暴のダイヤル族も....
アラン島」より 著者:片山広子
て勉強してゐたパリの生活を打切つて、あらゆる文明からきり離された島に渡つて、殆ど原始人に近い素朴な島びとの生活の中に詩をもとめたのは、パリで初めて会つたアイルラ....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
浸蝕作用に対し、不損不滅の肉体を持ち度いと希う本能は持って居る筈だけれど、よほど原始人のままでこの本能慾が取り残されているのでなければ、特別にこういう慾を起すも....