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「原案〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

原案の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
、こんなことを考えていた。 彼は、その紙っきれをながめた。それには、要求条件の原案らしい文句が、書かれてあった。労働時間の制定、労銀増額、公休日、出帆、入港は....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
書類に見入った。享保検地以来のことを記したあたりはことに省いてあって、そのかわり原案の草稿にない文句が半蔵の目についた。 彼は宗太に言った。 「ホ、ここにも民....
読書法」より 著者:戸坂潤
論」とからなり、前篇は主としてAと名乗る吉田氏、後者は主としてCと名乗る岡氏が、原案提出者として筆を執り、AとCはBと名乗る石原氏と共に、之を審議するという形に....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
た。同君は法文を起草するにも非常に迅速であったが、起草委員会において、三人がその原案を議するときには、極めて虚心で、他の批評を容れることいわゆる「流るるが如く」....
」より 著者:宮本百合子
してよいか判らず、沈黙した。 一周忌の法要のとき、祐之助がたんのうした立派さで原案通りの墓が出来上った。彼は世話をやいて写真師を呼んだ。墓前に並んだ遺族一同の....
社会時評」より 著者:戸坂潤
役割を演じたものは恐らく警保局だったろう。それに先立って警保局は協議会に提出する原案を決定したが、それは次のように広汎な分野に亘るものである(東朝四月十二日付)....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
針として、東北における興業および電力会社の設立に関する小委員会なるものを開いて、原案を作成可決した。越えて九月十三日、さらに同調査会の、産業振興特別委員会におい....
次郎物語」より 著者:下村湖人
彼は、それを宝鏡先生のせいにする気には不思議になれなかった。操行評点は学級主任が原案を作ってそれを職員会議にかけて決定する、ということをかねて聞いていた彼は、罪....
次郎物語」より 著者:下村湖人
、頭をかいている。 「みんな不賛成らしいね。すると、何時が適当かな。」 「先生の原案はどうなんです。」 飯島がまた原案を催促した。 「これぐらいは、私から原案....
国立国会図書館」より 著者:中井正一
会の議事録を見るとき、その思いを深くするのである。これまで、法律は日本では内閣で原案ができて、議員はこれに協賛していたのであるが、今度は議会が自分の力で法律を国....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
河竹黙阿弥作の史劇「二代源氏誉身換」で、仲光の身がわりを脚色したら好かろうという原案は、求古会員から提出されたらしかった。 団十郎のいわゆる活歴なるものは、こ....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
は浅沼委員長がつづけて語るべくして語らなかった、この演説の最終部分にあたるものの原案である〉 ――どんな無茶なことでも国会の多数にものをいわせて押し通すというの....
私本太平記」より 著者:吉川英治
くはこの朝、師直が尊氏からゆるしをえてかかった或る一秘策なども――それをすすめた原案者は、案外、彼ではなくて佐々木道誉であったかもしれない。 なぜなら、そのご....
」より 著者:中谷宇吉郎
における国際雪氷委員会総会で、次の一九五二年の総会までに、「国際雪分類と命名」の原案を作ることが決定された。 その間相談の会を、今年の夏、カナダのオッタワで開....
色盲検査表の話」より 著者:石原忍
正十二年には北欧諸国の船員及び鉄道員の色神検査法を定める会議で、マイスリング氏の原案として燈火による検査法と石原検査法(場合によりスチルリング氏検査表)を使用す....