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厳守
「厳守〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
厳守の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
についたものは、そこの壁に張られてあった次のごとき張り紙です。 「、座員、堅く
厳守すべき条々のこと。 一、間食い、ないしょ食いいたすまじきこと。 二、夜ふかし....
「新生」より 著者:島崎藤村
と一緒に成るようなことは到底彼女には望めないことであった。そんなら全く互に孤独を
厳守して精神上の友であるのに甘んずることが出来るかというに、それも彼の情熱が許さ....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
。ドヤドヤと入ってきた一同は、たちまち課長をグルッと取巻いてしまった。 「五分間
厳守! あとは云わんぞ」 と、課長は先手をうった。 「すると本庁では事件を猛烈....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
は日本の御門と大君との間に戦争の起こったことを布告し、かつ合衆国人民の局外中立を
厳守すべきことを言い渡した。軍船あるいは運送船を売ることも貸すことも厳禁たるべき....
「獄中記」より 著者:大杉栄
ったらしいが、入獄以来その一刻から出た犯罪を後悔するとともに、その一刻をただ獄則
厳守のことにのみ集中させて、ますます妙な一刻者になったのらしい。 びっこの少年....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
まい。それを気にしているのはいい。しかし当然と思ってはいけない。 一、面会日を
厳守するのは最上の方法ではあるまい。釈迦やキリストはきっとそういう生活法を嫌った....
「断層顔」より 著者:海野十三
に手つけの小切手と、あたくしの住所氏名を。しかしこの件についてはつれあいにも秘密
厳守で進めて頂きますから、そのおつもりで」 谷間シズカ女は椅子から立上った。 ....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
得、味方をして損害を被《こうむ》るの勢を成さしめたであろうに、氏郷が勇敢に職責を
厳守したので、敵は何の功をも立てることが出来なかった。これは五月三日の夜の事で、....
「金属人間」より 著者:海野十三
願いします」 「じゃ、明日会うことにしよう。午後二時から五分間、時刻と面会時間は
厳守《げんしゅ》だ」 とつぜん博士が態度をかえて、いったんことわった明日の会見....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
者の苦悩を和げようとする。神こそは実に光と愛の中心である。秩序を保つべく、天則の
厳守に当らるる神、これがわれ等の崇拝の大目標でなくて何であろう! 神は断じてわれ....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
れわれは彼がどんな師匠に就いて教を受けたか知らないが、彼はふだん「男女の区別」を
厳守し、かつまた異端を排斥する正気があった。たとえば尼、偽毛唐の類。――彼の学説....
「愛の問題(夫婦愛)」より 著者:倉田百三
る。この天然と生命との機微を無視するキリスト教的、人道主義は、簡単に、一夫一婦の
厳守を強制するのみで、その無理に気がつかない。それは夫婦というものが、人間という....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
の大探偵、鼻介でござい。聟殿の身許調査の御用はいかがで。迅速正確、親切丁寧、秘密
厳守、料金低廉、あくまで良心的」 と売りこんだのである。実に彼こそは本朝興信所....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
たので、ルムフォードが選挙公の代理として総指揮官となり、ミュンヘンを防ぎ、中立を
厳守して、フランスオーストリア両軍とも市内に入れさせなかった。 それから、ロン....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
頃なお事実上毫も田畠を有していなかったという事は、さすがに離れ島だけに古い格式を
厳守して、間人に土地を有せしめなかったものか、それともその資格の定められた時代が....