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「厳島〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

厳島の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:芥川竜之介
でも莫迦《ばか》にはなりません。都の噂ではその卒塔婆が、熊野《くまの》にも一本、厳島《いつくしま》にも一本、流れ寄ったとか申していました。」 「千本の中には一本....
厳島合戦」より 著者:菊池寛
時節を窺って陶を滅した方がよい」という意見が通って、陶に味方をしているのである。厳島合戦は、毛利元就が主君の為めに、陶晴賢を誅した事になっているが、秀吉の山崎合....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
、高千穂、浪速、秋津洲の第一遊撃隊、先鋒として前にあり。松島を旗艦として千代田、厳島、橋立、比叡、扶桑の本隊これに続ぎ、砲艦|赤城及び軍見物と称する軍令部長を載....
十二支考」より 著者:南方熊楠
世和志と戯号した人が天保五年に書いた『弥生《やよい》の磯《いそ》』ちゅう写本に、厳島《いつくしま》の社内は更なり、町内に鹿夥しく人馴れて遊ぶ、猴も屋根に来りて集....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
る」 「オーイオーイと差し招けば……」 「どっちだどっちだ、熊谷かえ? それとも厳島の清盛かえ」 「どうも不真面目でいけないね。静かに静かに」と一人が云った。 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「まあ、お話しなさい、火種はいつでもありますよ、この炉の中の火は、安芸《あき》の厳島《いつくしま》の消えずの火と同じことで、永久に立消えなんぞはしないから」 と....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
つ夜終ります。 三月二十六日 〔市ヶ谷刑務所の顕治宛 山口県熊毛郡島田村より(厳島紅葉公園と広島駅の絵はがき二枚)〕 二十四日の午後三時のふじで東京をたち、....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
たびれたからさよなら。 六月二十四日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(安芸厳島神社の写真絵はがき)〕 六月二十四日。ねまきお送りいたします。もう一枚の単....
千人針」より 著者:寺田寅彦
四時何十分の汽車に間に合ったかどうか、それは知るよしもない。 日清日露戦争には厳島神社のしゃもじが流行したように思う。あれは「めしとる」という意味であったそう....
俊寛」より 著者:倉田百三
しい孤島に流されても、拝する神のないのは堪えられません。あの鬼のような清盛だって厳島明神に帰依しているではありませんか。 成経 (あざけるように)ではわしは天魔....
朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
日は良《よ》う弾《ひ》けるかも知れんなあ。あれ、あんなに潮が高くなった。わしゃ、厳島《いつくしま》に行ってること思出しています。ホ!」 また大きな体を、椽のさ....
文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
ので、現今でも諸方の神社の拝殿や絵馬堂などに幾らも見られる。福岡の箱崎及び住吉、厳島の絵馬堂、備中の一宮、道後の八幡、播州の尾上及び龍野、大阪の住吉、伏見の御香....
俳人蕪村」より 著者:正岡子規
《すいび》というは翠の字を蚊帳の色にかけたるしゃれなり。 薫風やともしたてかねつ厳島《いつくしま》 「風薫る」とは俳句の普通に用いるところなれどしか言いては「薫....
雪の透く袖」より 著者:鈴木鼓村
あって、幾階段かを上ったという、村の鎮守の八幡の社も、今|吾人の眼には、恰もかの厳島の社の廻廊が満つる潮に洗われておるかのように見える、もっと驚いたのは、この澄....
神仙河野久」より 著者:田中貢太郎
楽を習おうとしたが、記憶力が弱くて何を教わっても覚えられなかった。某人が「安芸の厳島の弁財天へ、火のものを絶って祈願を籠めると、必ず覚えがよくなる」と云って教え....