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参事
「参事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
参事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
おり、その右手にはイワン・イワーノヴィッチ・エローシキンといって、当時元老院の古
参事務官であった、この上もなく立派な人物が教父として控えており、また教母としては....
「藁草履」より 著者:島崎藤村
腰を掛ける。双眼鏡を肩に掛け、白いしなやかな手を振って、柔かな靴音をさせる紳士は
参事官でした。俄然《にわかに》、喇叭《らっぱ》の音が谿底《たにそこ》から起る。次....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
琴が鳴る、唱歌を唄う――この人数へ、もう一組。菅子の妹の辰子というのが、福井県の
参事官へ去年の秋縁着いてもう児が出来た。その一組が当河野家へ来揃うと、この時だけ....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
を歩き廻ったが、今でも私の眼についているのは長野の方から知事に随いて来た背の高い
参事官だ。白いしなやかな手を振って、柔かな靴音をさせる紳士だった。それで居て動作....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
駄じゃ。わしが馘になるだけではなく、大使自身も馘になるのだ。大使ばかりではない。
参事官も書記生も語学将校も園丁もコックも、みんな馘になるのじゃ」 「はて、それは....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
この出来るほど聞いていますよ。あの女のいうところに従えば、その御亭主は、大使館|
参事官で、そして世界一の美男子だそうです」 「大使館
参事官?」 「どうも、あてに....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
いる。 先生の履歴について町の人はくわしく知らなかった、ある人はかつて文部省の
参事官であったといい、ある人は地方の長官であったといい、ある人はまた馬賊の頭目で....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
いうのである。だがそれに代る代案はまだ具体的にはなっていないらしい。――谷大使館
参事官は現地案を携えて上京、外務当局や陸軍省と折衝しているが、大体外務省案付近に....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
たと云うことも事実である。またスクルージは、倫敦市民の何人とも、市の行政団体、市
参事会、組合員などを引っ包めても――引っ包めてもと云うのは少し大胆だが、倫敦市中....
「まじょりか皿」より 著者:寺田寅彦
噂になる。それから昔の同級生の噂になる。福見や河野が洋行する話や、桜井が内務省の
参事官で幅を利かせているような話が出ると竹村君は気の乗らぬ返辞をしてふっと話題を....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
の時代にくらべては、くらべものにならないほどよかったと主張しました。じっさい司法
参事官のクナップ氏などは、この主張にとても熱心で、さっそく主人役の奥さんを身方に....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
はそのために自己の胸を差し出した。私は富者ではなかった。私は貧しい者である。私は
参事院議官の一人であった。国庫の室は正金に満ちていて、金銀貨の重みにこわれかかっ....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
は今ここに転載しようとする次の文を書いた。 「一八七〇年、ヴォー州(Vaud)の
参事院はローザンヌ大学の法学部に経済学の一講座の開設を計画し、かつその開設の準備....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
、実にけしからぬ話である。 「よし、俺はすなわち煤煙征服運動にとりかかる。まず市
参事会員に会い、それから市会を招集して自分の意見を開陳することにする」 賀川市....
「頸の上のアンナ」より 著者:神西清
廻った。そして誰かと挨拶を交すや否や、もうアーニャの耳に囁くのであった、「あれは
参事官だよ。……閣下の気受けは……」とか或いは、「なかなかの財産家だよ。……家作....