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参勤
「参勤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
参勤の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩を返す話」より 著者:菊池寛
狙った。宿直を共にする夜などは、惣八郎の身に危難が迫る場合をいろいろに空想した。
参勤《さんきん》の折は、道中の駅々にて、なんらかの事変の起るのを、それとなく待っ....
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
えることができた。 それは、彼らが江戸を出てから、三年目になる春の頃であった。
参勤交代の北国大名の行列が、二つばかり続いて通ったため、木曾街道の宿々は、近頃に....
「阿部一族」より 著者:森鴎外
名の晴れ晴れしい行列に前後を囲ませ、南より北へ歩みを運ぶ春とともに、江戸を志して
参勤《さんきん》の途《みち》に上ろうとしているうち、はからず病にかかって、典医の....
「津軽の虫の巣」より 著者:宮本百合子
の泊から船出した、長者丸、貞松丸という吉例の手船なのである。 歴代の津軽公は、
参勤交代で江戸表への上下には、必らずこの二艘の手船で、津軽の海を超える慣例になっ....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
既に変じて多人数の江戸|詰はその必要を認めないからである。何故というに、原諸侯の
参勤、及これに伴う家族の江戸における居住は、徳川家に人質を提供したものである。今....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
昧はこの肩衝の茶入に、円悟の墨蹟をとりあわせて、家宝第一ということにした。そして
参勤交代の折には、それを笈に収めて輿側を歩かせたものだ。その愛撫の大袈裟なのに驚....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
住んでいたので、私はこの江戸で産声をあげたのであった。幕府の頃は二百六十大名は皆
参勤交代といって、一年は江戸に住み次の一年は藩地に住んだ。そして大名の家族は江戸....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
当分は江戸屋敷に在るべしとの将軍家の内命に従い、母子共に行列|厳しく、北国街道を
参勤とはなった。 高田殿は女子の今を盛りであった。福井の城に在る頃は、忠直卿乱....
「あのころ」より 著者:上村松園
間もなく四条御幸町西入奈良物町に家をたてて、そこで今度は刀剣商をはじめました。
参勤交代の大名の行列が通るたびに、店には侍衆がたくさん立たれて、刀や鍔を買って行....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
、有名な茶器を沢山集め、菅田庵という茶室を設け、楽山では好む茶器を焼かせました。
参勤交代の時ですら、道中愛器を駕籠に乗せてお伴をさせたといいます。こういう平和な....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
都)の砌、南都より供奉、平安京へ移住し、数十代連綿として、日々禁中御内儀御口向へ
参勤し、御殿先、御庭廻りの御清掃を奉仕するお掃除役に御座候。 とある。この語り....