友情[語句情報] » 友情

「友情〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

友情の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
持ち主を愛した。同時に又どう言う君子よりもこう言う頭脳の持ち主を憎んだ。実際彼の友情はいつも幾分か愛の中に憎悪を孕《はら》んだ情熱だった。信輔は今日もこの情熱以....
」より 著者:芥川竜之介
《た》らなかった。僕はKと会う度に必ず彼の噂《うわさ》をした。Kも、――Kは彼に友情よりもほとんど科学的興味に近いある興味を感じていた。 「あいつはどう考えても....
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
ったなどと云うのは、――保吉は爾来《じらい》スタアレット氏に慇懃《いんぎん》なる友情を尽すことにした。 午休《ひるやす》み ――或空想―....
或る女」より 著者:有島武郎
りしながら、 「僕は今まで自分の因循からあなたに対しても木村に対してもほんとうに友情らしい友情を現わさなかったのを恥ずかしく思います。僕はとうにもっとどうかしな....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
姑の生命に仇する婿も現われ、 夫に慄く妻、妻に慄く夫も出できぬ。 兄弟の間にさえ友情は稀に、 継子は継母に毒を飼われ、 息子は父親の死ぬべき年を数う。 愛の神は....
去年」より 著者:伊藤左千夫
一 君は僕を誤解している。たしかに君は僕の大部分を解していてくれない。こんどのお手紙も、その友情は身にしみてありがたく拝読した。君が僕に対する切実な友情を露ほども疑わないに....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
も、全く無理のないことだった。しかしお互に、相手の気持を知ると、二人は二十幾年の友情も、プッツリ忘れてしまった。彼等は、表面は何喰わぬ顔で勤務をしていながら、内....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
れていたことがあったのだ。刑務所は学校と同じことに、立派な人間ばかりいて、立派な友情が溢れるほど存在しているものだとばかり誤解していたことだ。 私が風船にラジ....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
の横着から来ているのであるが、又一つには、初手から私を無駄に心配させまいとしての友情が交っていることも確かだった。だから、白木に対し、正面から抗議を申込むわけに....
出奔」より 著者:伊藤野枝
に悩むのであった。そうしては志保子の美しい澄んだ目にはっきり浮かぶ、優しい暖かい友情にしみじみ泣いた。 どうかして志保子の帰りの遅い時には、登志子は二度も三度....
」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
第に別荘の人の顔を覚えて、昼食の前半時間位の時になると、木立の間から顔を出して、友情を持った目で座敷の方を見るようになった。その内高等女学校に入学して居るレリヤ....
親ごころ」より 著者:秋田滋
の上ばなしを持っていた。ああ気の毒なひとだ、と思う気持が、彼等の間にいつしか深い友情を生むようになった。とうとう、彼等はある大きなアパートの、それも屋根裏のむさ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
時上陸、十一時新橋着。四、五十名の諸氏、余の安着を迎えて停車場内にあり。深くその友情の厚きを謝す。帰着の所感一首あり。 背。 (花咲く四月を背にして長い旅路につ....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
私たちは人民外交学会をはじめとして中国の皆さんの確固たる原則的態度と同時に大きな友情を感じております。とくに過日農業博覧会において農作物の爆発的な増産をする姿を....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
に対していつでもこんなに親切だということはまったくすばらしい。そうだ、僕には君の友情の確かさがわかる。他のすべての人々と君との相違が僕にははっきり判っている。君....