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反す
「反す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
反すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
える損害は完全なる良心の麻痺《まひ》である。
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妄《みだり》に道徳に
反するものは経済の念に乏しいものである。妄に道徳に屈するものは臆病《おくびょう》....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
発見は当時僧侶学校で教えられていたようなアリストテレスの学説とはすべて甚だしく相
反するものであった。それでガリレオはローマへ行って親しく相手を説き付けるのが得策....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
勢である。共産黨はかかる趨勢に對處し、プロレタリアと利害一致せざる階級或は利害相
反する階級までも、術策を弄して自己の陣營に抱込み、他方暴力的獨裁的方式をもつて、....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
さないでおくことができるし、日活が取り消さないものを松竹で雇い入れることは協定に
反するからできないのである。そして協約を破った会社は、その相手会社に対して十万円....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ば一大事だ。 ◯今夜の清瀬一郎氏の放送の要旨。「原子爆弾が人道に反し、国際条約に
反することは歴然たり。こういうものを使用せる者こそ、戦争犯罪者であると思うが、そ....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
重傷を負わせて溝の中に叩きこんで知らぬ顔をしたりするのは、極めて彼の趣味と信条に
反する唾棄すべき事柄であった。そんなことがあれば、烏啼はふだん何とかかんとかいっ....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
すよ。昨日今日、今までも、お互に友と呼んだ人たちが、いかに殿の仰せとて、手の裏を
反すように、ようまあ、あなたに刃を向けます。 図書 はい、微塵も知らない罪のため....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
んの発狂者が出たのであろうか。僕は、ベラン氏のことを思い出した。 「それは人道に
反する。発狂者とて、まだ生きているのではないか。生きているものをむざむざと……」....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
か? 第八章 神霊主義 問『霊界の指示は、余りにも正統派の教条と、相
反する点が多いと思われるが…………。』 霊界居住者の主張――爾はわれ等の伝達す....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
当時の事情を詳かにせず、軽々他人の言に依て事を論断したるが故にその論の全く事実に
反するも無理ならず。あえて咎むるに足らずといえども、これを文字に記して新聞紙上に....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
にあたって、劇中の立女形に扮するものを、路之助として、技の意見、相背き、相衝いて
反する時、「ふん、おれの情婦ともしらないで。……何、人情がわかるものか。」と侮蔑....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
没落の顔色で、 「ふむ、余り殺生が過ぎたから、ここん処精進よ。」と戸外の方へ目を
反す。狭い町を一杯に、昼帰を乗せてがらがらがら。 二 あとは往来....
「妖怪学」より 著者:井上円了
りという。このいわゆる理外とは、人知以外を義とするにあらずして、万有自然の規則に
反するものを義とす。万有自然の規則とは、原因あれば必ず結果あり、結果あれば必ず原....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
よって諸般のことを説明をなすのが、今日の学問である。ゆえに、もしここにこの原則に
反するものがあるといたしたならば、これはそのままにしておいて、学術外のものとして....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
政治、統帥の関係は一にその戦争の性質に依るものである。 政治と統帥は通常利害相
反する場合が多い。その協調即ち戦争指導の適否が戦争の運命に絶大なる関係を有する。....