反則[語句情報] »
反則
「反則〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
反則の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「癩」より 著者:島木健作
か、半眼を見開いていつまでもじっとしていることが多かった。監房内にはだからどんな
反則が行われつつあるか、それは想像するに難くはないのである。すべてこれらの取締り....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
にその形は、わずかほど左の方へ廻転しながら倒れたものに違いない。これは、明らかに
反則的だ。何故なら、左の方へ廻転すれば、当然椅子が浮いてこなければならないからだ....
「乳房」より 著者:宮本百合子
には、人間についてすべての愛嬌を禁止した規則があった。けれども、猿となら笑っても
反則ではなかったから。―― 四 数日経ったある午後のことであっ....
「獄中生活」より 著者:堺利彦
得となる。それで長期の囚人は百円も二百円も持って出るのがあるとのこと。 囚人が
反則をすればすぐに懲罰に附される。懲罰の第一は減食である。減食といえば食物の量を....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
することはかまわないが、生徒に手をふれてはいけないという学校の規則があった。彼は
反則して私を撲ったのだった。彼はそれに気がついたらしく五分位した時、いやどうも、....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
なくってよかったこと。ここのごたごたの物凄さは一通りでないのだからそれに馴れる迄
反則いたしますからね。それに無頓着になるためには、なるたけ早くそれになれなければ....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
私も前に聞いたことがあって、それが海賊仲間にはごくありふれた一種の怖しい刑罰で、
反則者に僅かばかりの火薬と弾丸とを持たせ、どこか遠くの人のいない島に上陸させて、....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
十四回と言っている。ド・シャレー氏は二十回まで叫び声をたてた。)その時でもそれは
反則なものだとパリ裁判所の目に映じた。調査が行なわれ裁判がなされた。そしてたとい....
「黄色な顔」より 著者:ドイルアーサー・コナン
してその夜は一晩中、私はそれらのことを確める方法を考えて、まんじりともせずに転輾
反則しました。が、どの方法を考えてみても、結局、いそいでなじったりなどしないほう....
「巴里の唄うたい」より 著者:岡本かの子
れだけの規則違犯があるのですよ。」 警視長官は笑いながら先手を打って唄うたいの
反則事件の調書を見せようとした。ドュフランはそれをまあまあと押えて唄うたいの窮状....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
売り上げ強奪事件は、内山という名選手、当然優勝すべき本命選手が、車の接触か何かで
反則し、除外されることによって起ったものだ。 これが八百長か、どうかは、私に判....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
本のサクラは仮名でサクラと書くよりほかに書きようはなく、またサクラを桜と書くのは
反則だ。 桜桃は小樹であるが、しかし相当大きくなるものもあるようだけれども、も....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
んらい》芭蕉はバナナ類の名だから、右のように日本のバショウの名として用いることは
反則である。昔の日本の学者は芭蕉《ばしょう》の本物を知らなかったので、そこでこの....
「空飛ぶ悪魔」より 著者:酒井嘉七
きますよ」 私は封筒を一番機の沙里子に渡した。 「沙里子さん、まだ封を切っては
反則になりますよ。機体が地上を離れてからでないと駄目です」 私は彼女に、こう注....