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反動的
「反動的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
反動的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
喪《そそう》するという意味ではなく、それを否認するために、その後の創作的動機に、
反動的なものが加わるという意味である。そうしてそういう不純な動機から出発する結果....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
んでいると思う。害毒の一つは能動的に、他人をも通人に変らせてしまう。害毒の二つは
反動的に、一層《いっそう》他人を俗にする事だ。小えんの如きはその例じゃないか? ....
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
は柿とか握り飯とか云う私有財産を難有《ありがた》がっていたから、臼や蜂や卵なども
反動的思想を持っていたのであろう、事によると尻押《しりお》しをしたのは国粋会《こ....
「或る女」より 著者:有島武郎
あざわら》っているのみだった。すでに自分が勝ち味になっているという自覚は、葉子に
反動的な寛大な心を与えて、夫人が事務長を※《とりこ》にしようとしている事などはて....
「鯉魚」より 著者:岡本かの子
思うほど「ええ、何もかもおしまいだ、姫と駆落《かけおち》でもしてしまおう」こんな
反動的な情火がむらむらと起るので、自分ながら危なくて仕様がありません。これはいっ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
んでおります。 次にヨーロッパです。第一次欧州戦争の結果たるベルサイユ体制は、
反動的で非常に無理があったものですから遂に今日の破局を来たしました。今度の戦争が....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
愈々明白となって死刑の判決が下り、その刑日もいよいよ数日のちに近付いた。世間は、
反動的に静かになり、東京市民は、めっきり暖くなった来る朝|来る朝を、長々しい欠伸....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
が反響の多いこの室内の爆笑は大変|賑かだったが、一旦それが消えてしまうとなると、
反動的に、墓場のような静寂がヒシヒシと迫ってくるのだった。 「キキキッ」 とま....
「政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
部分はにせものであつて、本質は、先ごろの暗黒時代の政治家といささかの差異もない。
反動的無能内閣として定評ある現在の幣原内閣の閣僚たちに比較してさえ、古くさく、教....
「四月馬鹿」より 著者:織田作之助
」という題と名前が書かれているだけで、あとは空白だった。私はその題を見ただけで、
反動的ファッショ政治の嵐の中に毅然として立っている小説家の覚悟を書こうとしている....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
あり、威厳と平静を保持していた。しかるにいま、ロンドン塔に帰るや、彼は物狂おしい
反動的な激情に陥った。ある清教派の坊さんが教誨のため彼の檻房に送られたが、このお....
「勝ずば」より 著者:岡本かの子
た。それは此頃政枝が死の恐怖に襲われるからである。一度死を図って死に損った政枝は
反動的に極度に死を怖れ、死から出来るだけ遠退きたいと心中もがき続けた。だが、死を....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
にもとづいているところに、今日の不幸な状態が生れ、またこれが背景となって岸内閣の
反動的政策の経済的基礎となっていることも事実であろうと信ずるのであります。したが....
「書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
みんなが流行を追うているんだな」と、あまり自分達に個性がなさすぎるのが悟られて、
反動的に、自己憎悪を感じたのでありました。 事実、面白いといわれたので、自分に....
「新童話論」より 著者:小川未明
について感じられたことであって、児童の読物を科学的のものに引戻せという声は、その
反動的のあらわれと見なければなりません。近時、児童の読物といえば、先ず科学的知識....