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反発
「反発〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
反発の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青木の出京」より 著者:菊池寛
、ある種の威圧を受けるのが不快だった。彼はその威圧を意識すると、全身の力をもって
反発せねばならぬと思った。 「何をしに、上京したのだ? 一体君は!」と、彼はきい....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
熊内中尉の計画は見事に効を奏したのだった。儂があの時覗いた竹花中尉の『死』への
反発『生』への執着に腫れあがった相貌は、あさましいというよりは、悪鬼のように物凄....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
かり前の「美人問答。」の折の氏の執拗さだ。氏が自分から私に押したあの時の執拗さに
反発され、それが氏に創痍を残していることが想像される。 一週間ばかり前のひるす....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
はで枕についてからも彼はよく眠られなかった。あたかも春先の雪が来てかえって草木の
反発力を増させるように、木曾街道を騒がしたあの相良惣三の事件までが、彼にとっては....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
はりほんとうである。ルクレチウスはその次に水中における魚の運動や、また物体の衝突
反発の例をあげて空虚の説明に用いているが、この解説は遺憾ながら今の言葉に翻訳し難....
「小爆発二件」より 著者:寺田寅彦
下速度が著しくちがうから、この両者は空中でたびたび衝突するであろうが、それが再び
反発しないでそのまま膠着してこんな形に生長するためには何かそれだけの機巧がなけれ....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
うのがあり、それが継ぐのだと申立て、自分が鶴彌を殺して遺産を狙ったものではないと
反発した。 そこで戸籍しらべとなったが、鶴彌の書斎から出て来た戸籍謄本を見ると....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
れていたのであった。後で分ったことであるが、敵機にはいずれも強磁力を利用した鉄材
反発装置というものが備えてあって、地上から舞上るキンギン国側の砲弾は、機体に近づ....
「科学論」より 著者:戸坂潤
ことだ。アテナイは当時経済的困難と政治的動揺とのさ中にあった。この動揺に観念的に
反発しようとして現われたものが、プラトン一派の貴族的・道徳的・観念論的なイデアの....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
物の内容で最も特色を有つのは、ニュートンの万有引力に対立して物質に根源的な斥力(
反発力)をも与えねばならぬと考えた点である。物質は引力と斥力との対立によって初め....
「カントと現代の科学」より 著者:戸坂潤
るものである。その最初の論文「活力の真の計算の考え」はデカルトとライプニツとの相
反発すると考えられた二つの見方に就いて論じたものであるが、其は独自の思想という点....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
るきりだった。 「軍人のああした話に、盲目的に引きずられるのも険呑だが、感情的に
反発するのも険呑だ。時代はそんな
反発でますます悪くなって行くだろう。あんな話を、....
「春宵因縁談」より 著者:佐藤垢石
く感じた。と、同時に無常観が頼母木の頭を掠めた。次の瞬間には、清徹な神気が激しく
反発していた。 葦城邸を頼母木が飛び出したのは、その日の夕方であった。このころ....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
ような借金の取立て法に遇ったことがなかったので何層倍もびっくりする反面、ただちに
反発して『若造』のやり方を詈りはじめもした。古来の抜きがたい習慣を無視してその法....
「米」より 著者:犬田卯
「ああ、お父、まさか塚屋から買ったんだあんめえよ。」 さらに追求されて浩平は
反発した。 「塚屋から買ったんならどうしたか。」 「どうしたもこうしたもあるもん....