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収支
「収支〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
収支の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
咽喉《のど》を痛めているもんですから――それより『城』の売行きはどうです? もう
収支|償《つぐな》うくらいには行くでしょう。」
「いえ、そこまで行ってくれれば本....
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
ユーアンの三島があります。これ確かに富の源《みなもと》でありますが、しかし経済上
収支相償うこと尠《すくな》きがゆえに、かつてはこれを米国に売却せんとの計画もあっ....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
》でないので、ずいぶん思い切って金を遣った。しかもその縄張りは余り広くないので、
収支がとても償《つぐな》わない。彼の身代はますます削《けず》られてゆくばかりであ....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
いる。人も相当に乗っている。客種はズッと落ちる。 あんまりこれでは不体裁な上に
収支相償わぬからと、市で廃止しかけたら、運転手連がストライキ……ではない、その反....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
て、天体の温度とその容積変化並びにその受取りまた放出する輻射によるエネルギーとの
収支の関係もまた次第に精細に研究されるようになってきた。この方面に関する研究の中....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
情を反芻する贅沢者たちの取付いている感情だ。おれたち忙しい人間は感情は一渦紋で、
収支決算をつけて、決して掛勘定にしとかない。感情さえ現金払いだ。現実から現実へ飛....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
どという表現は使わない方が正確だろう。最後の政綱は「税制の整理、物価対策及び国際
収支の改善を期すること」であるが、その説明は八大政綱中、一等長く従って一等詳しい....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
費と税金、使用人の増加等を計算する時は、今日の売価をおよそ六、七分方引き上げねば
収支償うことができないのである。それではお客様へ行きとどくようにと思うての改造が....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
で、この違算から新店は必ず失敗となる。 私の知人に外国貿易をしている者がある。
収支ようやく償うくらいの商売であったが、昨年その子息が商科大学を卒業すると、番頭....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
て真珠のあるのはすぐに採り出し、ないのは養殖場へかえすそうである。この法が果して
収支相償って利益があるかどうかは他日を待たねば分らぬが、とにかく米国人が科学の応....
「光は影を」より 著者:岸田国士
局、工場によつて成績が違うということ、それに、税金の過重負担などもあつて、全体の
収支のバランスがとれなくなつたということ、だ」 「つまり、僕の考えじや、この会社....
「にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
々管掌していた。代官小堀は、禁裡と仙洞御所の諸官からの申告によって、宮中一ヵ年の
収支を計算し、これを京都所司代へ差し出した。所司代は、一応これを検査して江戸の幕....
「瘤」より 著者:犬田卯
町八反の自作――それが親父のやって来た家業であったが、覚束ない老母の計算を基盤に
収支を出してみると、明らかに年二百円の損失であった。そこへもってきて、正確な小作....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
は出来不申候故左様御承知|被下度候。 財政の事につきては一向様子分らず候えども
収支償わずとありてはもとより分別せざるべからず候。既往の決算将来の見込につきて大....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
らが見つかったら、一言恨みを言ってやる」などと言う人さえあります。 長い一生の
収支決算まで待たなくても、現在、その日その日に不平は随分あることです。「これほど....