叔父貴[語句情報] » 叔父貴

「叔父貴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

叔父貴の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
というんですがね。だから、あのかわいそうな子どもたちにゃ、気は狂っていても正銘の叔父貴《おじき》だというんですよ」 「というと、死んだ兄貴とあの気違いのまんなか....
惜別」より 著者:太宰治
なぜこんなに支那の内情に通じているかと言えば、だね、津田清蔵、知らないかね、僕の叔父貴なんだが、津田、それから清い蔵と書いて清蔵、知らない筈はないんだがね、やっ....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
だ情婦でも出来ているか」 「おやおやこいつは変梃だぞ。妙な風向きになったものだ。叔父貴としては珍らしい。ははあわかった、手段だな。いわせて置いてとっちめる。うう....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
……」 「そいつはいいぐあいだ。……こりゃ、一杯飲めるな」 「え?」 「これで、叔父貴からまた小遣にありつける」 「おや!」 「今日は、桃の節句。……花世の白酒....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
手に廻るな、左へつけ、左へつけ」 「ありがとうございます」 「じゃあ行くぜ。……叔父貴には、きっとないしょにな。……頼むぜ」 「わかっております」 たちかけた....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
さきを撫でながらニヤニヤ笑って、 「おい、お見とおしだよ」 「………」 「お前、叔父貴に授《さず》けられて来たろう」 「なにをでございます」 「強情だの。……そ....
ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
ャコーフに)ちょうどいい、ひとつこの男に訊いてごらんなさい。この地所は、この男の叔父貴から買ったんだから。 セレブリャコーフ やれやれ、今さらそんなこと、聞いた....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
あのお通の純な胸へ。 宮本村には、おふくろもいる。分家の聟、分家の姉、河原の叔父貴――みんな温ッたかい! お通のいる七宝寺の鐘はきょうも鳴っているだろう。....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
んに相談があるから、茗荷屋まで、来て貰いたいという意味をね」 「なるほど、そこで叔父貴に事情を話して、川長の店へとりなして貰おうというんですか。だが、その相談の....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
ない」 「実をいうと、拙者も、今しがたまでは得意だった。で、今日この浜で出会った叔父貴にも自慢をしたくらいなのだが」 「ウム」 「叔父というのは水泳|指南番で、....
三国志」より 著者:吉川英治
周囲へ向って、 「それみろ」と、曹嵩の息子自慢はたいへんなものだった。 「あれの叔父貴も、親類どもも、曹操が少年時分には行く末が案じられる不良だなどと、口をきわ....
野槌の百」より 著者:吉川英治
と、暗い顔をして、 「実をいうと、あの狭山は、うちの持山にはちげえねえが、頑固な叔父貴が住んでいて、先祖からの掟をたてに、どんなに困ろうと、売ろうとはしねえから....
大岡越前」より 著者:吉川英治
ったのだった。かれは、白い歯をむき、肩を揺すッて、なお独り笑った。 「おいおい、叔父貴たち、あんまり騒がない方がお身のためだぜ。それを、慮ってこッちはそっと立退....