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取り極め
「取り極め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
取り極めの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
もうしこみ》有之《これあり》、其他にも相談の口はかかり候えども、此方《こちら》に
取り極め申候。荷物其他|嵩張《かさば》り候ものは皆当地にて売払い、なるべく手軽に....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
云うものだ。
権田は別に嬉し相にもせぬ、宛も訴訟依頼人に対して手数料の相談でも
取り極める様な調子で「なるほど流石は貴方です、夫でこそ清い愛情と云う者です、併し....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るというような話が、かつて双方の親たちのあいだに起った事もあったが、別にたしかに
取り極めた約束というでもなくて、まずそのままになっているうちに、甲州屋では今度京....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
割と御定めもあることなれば、その余を駄賃として残らず牛方どもへ下さるよう、今後御
取り極めありたきこと。 一、通し送り荷駄賃、名古屋より福島まで半分割の運上引き去....
「堺事件」より 著者:森鴎外
。これは前晩大阪長堀の藩邸で、警固の士卒が二十人のものに馳走をした時、各相談して
取り極めたのである。介錯人の姓名は、元六番隊の方で箕浦のが馬淵〔馬場〕桃太郎、池....
「鶏」より 著者:森鴎外
んに別れて帰ったが、家はかなり気に入ったので、宿屋のお上さんに頼んで、細かい事を
取り極めて貰って、二三日立って引き越した。 横浜から舟に載せた馬も着いていたの....
「中庸」より 著者:坂口安吾
は相当の費用がかかっている。それは村の予算外のものであるから、仲間同志で負担する
取り極めであった如くである。しかるに思うように奏効しなかったものだから、まず金の....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
える歌人もいるが、今はまずニワウメ説が通っているようである。しかしこれをそうして
取り極めねばならんなんらの確証は無論そこに何もなく、ただ空想でそういっているに過....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
んじょう》を出《い》だして政府の勝手方を賄《まかな》わんと、双方一致のうえ相談を
取り極めたり。これすなわち政府と人民との約束なり。ゆえに百姓・町人は年貢・運上を....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
てやらないです。あるいはまた夫の財産はどれだけで妻の財産はこれこれ、それで婚姻を
取り極めるということもやらんです。その持って行く物にもどれだけという極りはないけ....
「それから」より 著者:夏目漱石
友人の結婚を肯《うけが》った。山の中に住んで、樹や谷を相手にしているものは、親の
取り極めた通りの妻を迎えて、安全な結果を得るのが自然の通則と心得たからである。彼....