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「取去る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

取去るの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
行人」より 著者:夏目漱石
私の抱いた好もしくないという倫理上の感じ、これはいくら日数《ひかず》を経過しても取去る訳には行きませんが、片方にある必要の度《ど》が、自然それを抑えつけるほど強....
幸福の建設」より 著者:宮本百合子
そのように私共にとって大事な希望であるかと申しますれば、それは封建的な重いものを取去るという喜びがある。さらにその上に民主主義というものは人間の能力を無辺際に約....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
腫脹が起って、神経|細胞に生理的な歪みが残っていることがある。この歪みを、うまく取去ることが出来ると、ぱっと、目が覚めるように過去の記憶を呼び戻すことが出来るの....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
れることができない――といったような恨みが、この一曲にこんがらかって、もつれて、取去ることはできないらしい。 本来、鈴慕《れいぼ》の曲は、そうあってはならない....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
とは言いながら熊は熊の力で、ほとんど大勢がもてあますほどの力で米友のところから、取去ることに反抗します。 米友には、それがどうしてもわからない。可愛ゆい奴には....
バラック居住者への言葉」より 著者:豊島与志雄
そういう家庭なのである。それは全体で一つのものをなしている。その中から誰か一人を取去ることは、一人の人間の身体からどの部分かを取去ることと、殆んど同じであらねば....
桐生通信」より 著者:坂口安吾
好きではないが、マリリン・モンローは大好きである。モンローウォークという歩き方を取去ると残るものは清潔なあどけなさで、モンローぐらい不潔感の感じられない女優はめ....
自力更生より自然力更生へ」より 著者:三沢勝衛
は容易のことではないのでございます。 しかしまた、考えようによっては、とうてい取去ることのできない意欲であり煩悩でありますものならば、そうして、その意欲をでき....