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取払う
「取払う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
取払うの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
っそく》坊ばの顔の掃除にとりかかる。第一に鼻のあたまに寄寓《きぐう》していたのを
取払う。取払って捨てると思のほか、すぐ自分の口のなかへ入れてしまったのには驚ろい....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
戸と云う戸、障子と云う障子、窓と云う窓を残らず開放し、母屋は仕切の唐紙障子を一切
取払うて、六畳二室板の間ぶっ通しの一間にした。飲むと汗になると知りつゝ、たまりか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の毛布を取除こうとして、かえって深くかぶり、一時は非常に狼狽したが、やがてそれを
取払うと、娘が、 「誰か来て下さい――」 四たび叫びを立てたものですから、大の....
「変った話」より 著者:寺田寅彦
れで麓の亀もよちよち登って行けばいつかは鶴と同じ高さまで登れる。しかしこの天井を
取払うと鶴はたちまち冲天に舞上がる。すると亀はもうとても追付く望みはないとばかり....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
あけてくれと頼んで退いてもらうよりも、襟首に手をかけて一ひねりして道のジャマ物を
取払う方がカンタンであるから、時間も言葉も節約しているアネサの気持が分らないこと....