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「取替〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

取替の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
活人形」より 著者:泉鏡花
の者|入来りぬ、程好き処に座を占めて、お録は携え来りたる酒と肴を置排べ、大洋燈に取替えたれば、室内照りて真昼のごとし。得三その時膝押向け、「高田|様、じゃ、お約....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
だそうですがね。 去年の春、お茶の水の試験が済むと、さあ、その翌日にでも結納を取替わせる勢で、男の方から急込んで来たんでしょう。 けれども、こっちぢゃ煮切ら....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
起居に、一番気がかりなのは洋燈ですから、宰八爺さんにそう云って、こうやって行燈に取替えました。」 「で、行燈は何事も、」 「これだって上ります。」 「あの上りま....
黒百合」より 著者:泉鏡花
。」 「え、」と思わず手を返した、滝太郎の指にも黄金の一条の環が嵌っている。 「取替ッこにしましょうか。」 「これをかい。」 「はあ、」 勇美子は快活に思い切....
式部小路」より 著者:泉鏡花
て女房がちょうどその時、行燈を持って二階へ上って、見たんでがすと。 ね、洋燈と取替に行ったんですと。先生、話はいろいろになりますが、お賤というのは洲崎で引手茶....
朱日記」より 著者:泉鏡花
で――やがて暑さにはなるし――余り青苔が生えて、石垣も崩れたというので、井戸側を取替えるに、石の大輪が門の内にあったのを、小児だちが悪戯に庭へ転がし出したのがあ....
春昼」より 著者:泉鏡花
用なしの身体ゆえ、客人が其処へ寄って、路傍に立って、両方ともやたらに飛車角の取替えこ、ころりころり差違えるごとに、ほい、ほい、と言う勇ましい懸声で。おまけに....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
「水が欲しいの。」 と、あどけなく言った。 ああ、それがため足場を取っては、取替えては、手を伸ばす、が爪立っても、青い巾を巻いた、その振分髪、まろが丈は……....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
川上機関大尉は、どこで修業してきたのか、ものなれた手つきで、どんどん窓硝子の取替え作業をすすめていった。 × × × こっちは、危いとこ....
地獄の使者」より 著者:海野十三
に曲げた。 「そういう御心配があるのなら、あとから御覧に入れましょう。あなたのお取替になった黒い灰は、あれは僕があとから拵えておいた第二世なんです。第一世は、灰....
大脳手術」より 著者:海野十三
」の項について研究した。その結果得た結論は次の如きものであった。 “臓器や四肢を取替えることによって見掛けの若返りは達せらるるも、脳細胞の老衰は如何ともすべから....
もくねじ」より 著者:海野十三
わしていて、よく間違いをやらかすから、あてにならんよ。それに間違っていれば、すぐ取替えて来てもらわないと、折角ここまで急いだ仕事が、また後れるよ。急がば廻れ。念....
三狂人」より 著者:大阪圭吉
もう他人を傷付けることよりも、まず抜き取って来た「先生」の脳味噌を、自分のそれと取替えることに夢中になっているのだ。だが、なんと云う気狂いじみた恐ろしいことだ。....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
る冠りなさい」 うねって来る色テープの浪。繽紛と散る雪紙の中で、むす子は手早く取替えて、かの女にナポレオン帽を渡した。かの女は嬉しそうにそれを冠った。ジュジュ....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
をお葉に渡した。お葉も黙って受取った。 二人は黙って各自の枝を眺めていた。 「取替えて貰おう。」と、霎時して重太郎は自分の枝を出した。お葉も自分の枝を出した。....