取替える[語句情報] » 取替える

「取替える〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

取替えるの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
朱日記」より 著者:泉鏡花
で――やがて暑さにはなるし――余り青苔が生えて、石垣も崩れたというので、井戸側を取替えるに、石の大輪が門の内にあったのを、小児だちが悪戯に庭へ転がし出したのがあ....
三狂人」より 著者:大阪圭吉
もう他人を傷付けることよりも、まず抜き取って来た「先生」の脳味噌を、自分のそれと取替えることに夢中になっているのだ。だが、なんと云う気狂いじみた恐ろしいことだ。....
」より 著者:島崎藤村
住んだ人が新規に造えた入口だ。どうも、酷い住方をして行ったものサ。壁を張る、畳を取替える――漸くこれだけに家らしくしたところだ。この炉も僕が来てから造り直した」....
大脳手術」より 著者:海野十三
」の項について研究した。その結果得た結論は次の如きものであった。 “臓器や四肢を取替えることによって見掛けの若返りは達せらるるも、脳細胞の老衰は如何ともすべから....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
るのだ。それを孫子に至ると、すっかり忘れてしまって、一時の目先だけで新しいものと取替える、それがやがて取返しのつかぬことになる」 「そうでござんすかなあ」 「そ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
を円にして、 「不可え。こりゃ、」 「それでは、ただ下さいな。」 「うむ。」 「取替えるのがお厭なら。」 「止しねえ、お前、お前さんの方がよッぽど可いや、素晴し....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
船は、足を失った死の船だからねえ」 「そうだ、死の船!」 「わしは、人間の心臓を取替えることが出来、死んだ人間を生き還らせることさえ出来るが、死んだ船を蘇生さす....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
くん》も衣服の節倹《せっけん》なりと喜ぶが、ふと客があれば急に紋付《もんつき》に取替える。これも生活上における表裏の一つではないか。かく時に応じてその態度《たい....
三国志」より 著者:吉川英治
て、百戦苦闘、今日を築いてきながら、その精神と節操を、門の飾りや往来の見得などと取替えるなどは、実につまらぬ人生の落ちではありませんか」 涙をふくんで諫めると....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
の、発達した原因があるので、年齢に合わせて派手だとかじみだとかいう問題は、頻々と取替えるからいよいよ細かくなってきて、ついには自分の手ではできない工場の品物に、....