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取潰し
「取潰し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
取潰しの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「名君忠之」より 著者:夢野久作
気組は腐るばっかり。武芸|出精の張合が御座らぬ。主君の御癇癖も昂まるばっかり……
取潰し結構。弓矢出入り尚更結構……塙代与九郎を槍玉に挙げて、薩州のオロシャ交易を....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
ううちに、京橋のまん中に遊廓なぞを置くのはよくないというので、新島原は間もなくお
取潰しになりまして、妓楼はみんな吉原へ移されることになりました。 これで少しは....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
かるに徳川幕府の初めには、諸侯の配置を整理して幕府の基礎を固くするがために、大名
取潰しの政策を行い、末期養子の禁を厳にして、諸侯が嗣子無くして死んだときは、直ち....
「白くれない」より 著者:夢野久作
かりの賄賂を吝しみし御蔭にて憐れなる初花太夫は磔刑か火焙りか。音に名高き初花楼も
取潰しのほか候まじ」 と声をひそめて眼をしばたゝきぬ。此の若者の言葉、生粋の長....
「四十八人目」より 著者:森田草平
四囲の情勢から見て、かならずしもその望みがなかったとは言われない。幕府がいったん
取潰した家を再興した先例はいくらもある。ましてや、相手の吉良家に何のお咎めがなか....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
様のお話をお聴取の上、大公儀からのお咎めのかからぬうちにと言うて至急に蔵元屋をお
取潰しの御評議が決定りましたとの事で、最早どうにもならぬと言う良助さんのお話……....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
須賀家の急所を押すような証拠をつかんでおいでになれば、即座に、阿波二十五万石はお
取潰しとくる段取になっている。無論そうなれば、あのお方一代の誉れ、甲賀の家にもふ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
及ぶまい、すなわち、陰謀露顕、惜しむべし、蓬庵公以来の阿波二十五万六千石、近くお
取潰しのお沙汰であろうぞ!」 機智は功を奏して、鴻山の高くいった声は、青天のへ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
へ新田ノ庄より幕府の内へ、早馬の上訴でした。――で、御処断によっては、足利家はお
取潰しだろうとか。イヤそれには服すまいとか。さらには、新田足利領の国もとでは、す....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
ことだけは、余り熱心にならなかった。なぜならば、いまや随所に、大小の旧地方豪族を
取潰している最中だった。殊に、小寺政職の一たんの離反は余りにも悪質であり、これに....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
、燕を黒焼にし、子に服ませたなど、極罪なりと、要人夫婦は、断罪に処せられ、家名は
取潰し、縁類も離散。お袖は、それから人手に育てられ、子守奉公やら辻占売りなどもし....