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「取締〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

取締の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
まり、大祝杯をあげたが、あまりの雑踏でデモのような状態となり、数十名の警官が出て取締りに当った。 この東京市会議員の選挙からは芽が出て、昭和十一年の衆院議員選....
星座」より 著者:有島武郎
を見やっている、そうした形でおぬいには思いだされるのだった。ある小さな銀行の常務取締だったが、銀行には一週に一度より出勤せずに、漢籍《かんせき》と聖書に関する書....
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
のが乱妨をして、市中を荒らしたので、難儀の趣を訴えて、昼夜の見廻りが出来、その大取締が庄内の酒井左右衛門尉で、今の警視総監という処なのです。このポリスが出来るま....
寺内の奇人団」より 著者:淡島寒月
園の取払になるまで、あの辺一帯の開拓者となって働きましたし、伯父は浅草寺の僧侶の取締みたような役をしていました。ところで父は変人ですから、人に勧められるままに、....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
欠く時は共産党の工作が進展して来る。非常に注意せねばならない。これがため共産党の取締はもちろん大切であるが、更に大切なのは民心の安定である。元来漢民族は共産主義....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
んです――後家さんで、その妹さん、お稲ちゃんには叔母に当る、お婆さんのハイカラが取締って、あの娘の兄さん夫婦が、すっかり内の事を遣っているんだわね。 その兄さ....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
の当ります処、悪党なら、お前様、発心のしどころを。 根が悪徒ではござりませぬ、取締りのない、ただぼうと、一夜酒が沸いたような奴殿じゃ。薄も、蘆も、女郎花も、見....
黒百合」より 著者:泉鏡花
奴あ、今時分は御寝なっていらっしゃると思ってるんだ。何から何まで邸の事をすっかり取締ってるなあ、守山てって、おいらを連れて来た爺さんだがね、難かしい顔をしてる割....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
がほてった。 「やあ、洒落れてるなあ。」 ――そのころは、上野の山で、夜中まだ取締りはなかったらしい。それでも、板屋漏る燈のように、細く灯して、薄く白い煙を靡....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
とに就いて罪人は出したくないとおっしゃって、表沙汰にはなりませんが、とにかく、不取締でございますから、旦那に申訳がないとのことで大層御心配、お見舞に伺いまする出....
註文帳」より 著者:泉鏡花
の旦那と呼ばれたのは、二上屋藤三郎という遊女屋の亭主で、廓内の名望家、当時見番の取締を勤めているのが、今|向の路地の奥からぶらぶらと出たのであった。 界隈の者....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
、しかもその乳、腹、腰の露呈なことはまた看板以上、西洋人だし、地方のことだから、取締も自然|寛かなんだろう。……暗い舞台に浮出して、まったく、大理石に血の通うと....
作画について」より 著者:上村松園
あなどっていた事務所の方も、私の態度があまりに強硬でしたので、あわててあらためて取締不行届を陳謝して参りましたので、私もそれ以上追及しませんでした。 間もなく....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
壁を繞らしたるのみにて糞壺もなければ小便|溜もなく皆|垂流しなり、然れども警察の取締皆無のため往来の人随所に垂流すが故に往来の少し引込みたる所などには必ず黄なる....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
り俘われて夢遊病的に行動する駄々ッ子のようなものだから、時々は灸を据えてやらんと取締りにならぬとまで、官憲の非違横暴を認めつつもとかくに官憲の肩を持つ看方をした....