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「取締る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

取締るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
活動写真の戻りにもある。日々谷公園の散歩中にもある。それら淫猥の実行は他の方法で取締るのが当然だ。帝都の真中で密売淫や強姦を十分に取締る事の出来ぬ警察力や、待合....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
万頭の多数に及び、到底最早江戸城内の犬小屋だけでは、おびただしいそれらのお犬様を取締ることが出来なくなりましたので、西郊中野と大久保に、それぞれ十万坪ずつの広大....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
い言葉も出ないので、紀代子は、 「教護聯盟に言いますよ」 近頃校外の中等学生を取締るために大阪府庁内に設けられた怖い機関を持ち出して、悪趣味だった。 「言いな....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
とは、得策でない。そこで宗教そのものの代りに、その社会的生存条件である宗教団体を取締るという建前にしようというのが、この案のねらい処だ。 宗教団体の方に国家権....
社会時評」より 著者:戸坂潤
軍省と共同して、内務省と外務省とを加えた四省会議を開き、戦争挑発出版物を積極的に取締ることになった。但し全面的な取締りは言論出版の圧迫となり、却って国民の理解力....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
と聞いている。 さらに東京市では思想取締りの専任視学を置くことにした。贈収賄を取締る視学というようなものは、今日では概念上矛盾しているから、その代りにこれを置....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
に猛烈に不平を鳴らした。アンダスンは私の乗っていたボートを指揮していたが、乗員を取締るどころか、一番ひどくぶつぶつ言った。 「ふん、こんなことは永えこっちゃねえ....
田原氏の犯罪」より 著者:豊島与志雄
はじっと広田を見やった。「以後はよく注意してくれなくては困る。第一君は店の全部を取締る地位に在るではないか。その君自身が……いや僕はもうあのことに就いては何も云....
ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
てるという性質のものだ。政府はさきごろ軽犯罪法なるものをつくって、こういうことを取締る量見であるが、密室でやってることなら、人前でやっても仕方がなかろう。密室の....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
だけにあるのでなく、商工省あたりの官吏なども、二割の利益をもって暴利とし、これを取締るべしなどと論ずるのを見受ける。さらに驚くべきは、商人の実際を相当理解してい....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
傾きがあるようだ。飲んだくれの自業自得も仕方がないが、山賊の商法は酔っ払い以上に取締るべきではあるまいかね。 日本の盛り場には山賊が多すぎるよ。愚連隊のアンチ....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
務所では、何処からかかるのか電話のベルがひッきりなしに鳴り続け、滝口立山の両坑を取締る地上事務所から到着した救援隊は、逃げ出ようとする坑夫達と、広場の前で揉合っ....
長吏名称考」より 著者:喜田貞吉
いて述べた通りである。そしてその中にもエタは早く定職を得て村役人となり、非人等を取締る傍ら、村内の警固に任じ、犯罪人追捕及び処刑、行路病者の保護、行倒人の始末、....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
れを見て、太閤さんは市長に尋ねた。 「アレは、何ですか? 」 「アレは示威運動を取締る巡査です」 「フウム! 」太閤さんはびっくりしている。 「こんなことにびっ....
女房ども」より 著者:神西清
のうちに、婆さんは足が利かなくなって、床に就いてしまいました。そんなことで、家を取締る女手が無くなったのですが、これは人間が片眼になったも同じ事です。婆さんは急....