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「受渡し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

受渡しの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
の情交《なか》が、鉱山《やま》の人達の口から、薄々旦那の耳へも伝わってから、金の受渡しが一層やかましくなって、おかなはその事でどうかすると旦那と豪《えら》い喧嘩....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
もと》に最後まで残してあったのを、いよいよ殺されるときまった前に、不意にその金を受渡してどこへか運んで行ったものがある、今となって見ると、その二万両が、たしかに....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
したところで……」 「結構ですな、どうぞ願いたいもんだ」 どうもここのところの受渡しがしっくり行かなかったものですから、お数寄屋坊主が少しばかり解《げ》せない....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《かいづ》の浦に着きにけり、でいっぱいに並ぶ。「いかに弁慶」から台詞《せりふ》の受渡し、「いざ通らんと旅衣、関のこなたへ立ちかかる」――弁慶を前にして本舞台へか....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
微妙なものがある。ただ単に、長の旅の途中で娘を一人拾って来たというだけの、単純な受渡しにはなっていないことは、前の巻にくわしく物語られているはずです。 いずれ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
俄《にわか》ごしらえの語学では、とうてい追っつきそうなことになく、結局、何をどう受渡しているのだか、音声の上では全く要領を得ることができませんでした。それでも身....
魔都」より 著者:久生十蘭
気がつかずに言葉を続け、 「……そこで、犬居の方の話をもう一度蒸し返し、いよいよ受渡しは二日、つまり明日の夜の十時に熱海の熱海ホテルですることになった。金はニュ....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
たが、社員は燈台下暗しで、沼南の腹心はあるいは知っていたかも知らぬが、平の社員は受渡しの済んだ当日になっても知らなかった。中には薄々感づいて沼南の口占を引いて見....
猿の図」より 著者:三好十郎
ろう(ウィスキイを飲む) 三芳 そんなことあないだろう。ところで今の品物は、いつ受渡しを? 実はこっちは急いでいるんだけど。 大野 そりゃ、二三日中に、いずれ、....
肌の匂い」より 著者:三好十郎
んだそうです。それを發動機船で行つて受取る。貴島の親分の黒田の仕事なんでしよう。受渡しの現場を見せに、いつしよに連れて行け連れて行けと、ずいぶん前から佐々が攻め....