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叙
「叙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
叙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
と》じたのを出した。保吉は「はあ」と答えたぎり、茫然と罫紙へ目を落した。罫紙には
叙任《じょにん》の年月ばかり細かい楷書《かいしょ》を並べている。これはただの履歴....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
よ》みこなしてあっても、一句一首のうちに表現されたものは、抒情《じょじょう》なり
叙景なり、わずかに彼の作品の何行かを充《みた》すだけの資格しかない。そういう芸術....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ているので、あの似顔絵《にがおえ》の前に立った時は、ほとんど久闊《きゅうかつ》を
叙《じょ》したいくらい、半ば気味の悪い懐しささえ感じました。どうです。御嫌《おい....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
情が意識の表面へ浮んで来た。一そ自分もあすこへ行って、先生と久闊《きゅうかつ》を
叙し合おうか。が、多分先生は、たった一学期の短い間、教室だけで顔を合せた自分なぞ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
う実際方面の消息はほとんど一句も見当らなかった。その代り郷土の自然だの生活だのの
叙述が、到る所に美しい詠歎的な文字を並べていた。磯山《いそやま》の若葉の上には、....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
人」に関する伝説を発見する事が出来た。その古文書の鑑定その他に関しては、今ここに
叙説《じょせつ》している暇《いとま》がない。ただそれは、当時の天主教徒の一人が伝....
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
余地を残さぬ。 予は今ここに文明の意義と特質を論議せむとする者ではないが、もし
叙上のごとき状態をもって真の文明と称するものとすれば、すべての人の誇りとするその....
「弓町より」より 著者:石川啄木
、私は四五百首の短歌を作った。短歌! あの短歌を作るということは、いうまでもなく
叙上の心持と齟齬《そご》している。 しかしそれにはまたそれ相応の理由があった。....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
雲/恒星の進化期/太陽の消燼とその輻射の復活に関するカントの考え/デュ・プレルの
叙述 ※ 空間は無限で時は永久である/空間の無限性に関してリーマン及びヘルムホル....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
長バルビールに命じて製らせました、函入新装の、一千巻、一架の内容は、宗教四十巻、
叙事詩四十巻、戯曲四十巻、その他の詩篇六十巻。歴史六十巻、小説百巻、と申しまする....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
て、押廻わして、しかも新しく切立っているので、はじめから、たとえば毛利一樹氏、自
叙伝中の妻恋坂下の物見に似たように思われてならなかったのである。 「――これはこ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
、毎日体操同然なんでございますものね。」 と云った。「教え子」と題した、境遇自
叙の一篇が、もう世に出ていた。これも上杉先生の門下で。――思案入道殿の館に近い処....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
はちっとも書かないようだね。『点鬼簿』と云うのは読んだけれども。……あれは君の自
叙伝かい?」 「うん、僕の自
叙伝だ」 「あれはちょっと病的だったぜ。この頃体は善....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
り)の苦心、折々|撓まんとする予が心を勤め励まして今日あるにいたらせたる功績をも
叙せざるべからず。愛情のこまやかなるを記さんとしては、思わず人の嘲笑を招くことも....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
た頃になると、落涙を禁じ得ない。 前編に大体の伝記を述べて、後編に研究の梗概を
叙することにした。 大正十二年一月著者識す。 前世紀の初めにロンドンの....